In-Game Cinematics(以下IGC)と聞いてピンとくる人は少ないかもしれません。本セッションでは、IGCを「ゲーム内でのリアルタイムな演出映像」と定義して討論を展開していきます。国内では「リアルタイムデモ」が一番IGCに近い用語ですが、国内での「リアルタイムデモ」の定義は曖昧で似た用語が複数あるのが実情だと思います。
そこで、海外のIGC情報をベースにIGCを表現手法の観点からCutScene, ScriptedEvent, QuickTimeEvent(以下QTE)等に分類してIGCの現状分析を行います。その上で、今後のゲーム業界においてIGCはどのように進化していくべきかをエンジニア⇔アーティスト双方の視点から各パネラー様の経験談を交えて討論を行います。
ハイエンドコンソール・タッチパネルデバイス・アーケードといった複数のプラットフォームを対象に今後のIGCの可能性について討論を行いますので、IGCに興味ある方は是非ご参加ください。
資料映像(CEDECチャンネルへのリンク)
講演者プロフィール
長舩 龍太郎
1999年にナムコ(現バンダイナムコスタジオ)入社。入社以来、TEC(プログラマ寄りのテクニカルアーティスト)として「ブレイクダウン」「エースコンバット6」「ソウルキャリバー5」等のプロジェクトで主にアーティスト向け開発環境の整備を行っている。2009年にNamco Bandai Games Americaに出向し、北米スタイルのゲームエンジン開発、「Splatter House」の開発に関わり、2010年末に帰国。2011年にIGDA日本SIG-TA第1回勉強会「北米のTA事情から今後の日本のTA像について考えてみる」、2012年にCEDEC2012「テクニカルアーティストラウンドテーブル2012 Final」で共同講演者として講演。現在は、日米双方の開発スタイルを取り入れた新たなIn-Game Cinematics(IGC)編集環境を構築中。海外TA勉強会Facebookグループ管理者。
《講師からのメッセージ》
竹下 勲
2004年、サイバーコネクトツー入社。
これまで、長年『NARUTO-ナルト- ナルティメット』シリーズの制作に携わる傍ら、
2010年CEDEC講演、2011年にはGDCでも同タイトルの制作事例について講演を行う。
《講師からのメッセージ》
豊田 卓也
2002年からアニメーションデザイナーとしてゲーム制作に携わる。
龍が如くスタジオ所属。
主な業務はリグ作成、スクリプト作成、IGC作成・ディレクション、等。
CEDEC2012で以下のセッションで講演。
「バイナリードメインにおけるモーションワークフローの作り方」
「バイナリードメインのボディリグ・フェイスリグの構造と実機との連携」
【過去の作品】
サクラ大戦~熱き血潮に~(PS2)
サクラ大戦V ~さらば愛しき人よ~(PS2)
Kunoichi -忍-(PS2)
戦場のヴァルキュリア(PS3)
龍が如く3(PS3)
スーパーモンキーボール アスレチック(Wii)
バイナリードメイン(PS3)
《講師からのメッセージ》
平井 武史
ネイロ株式会社代表取締役。アイレムソフトウェアエンジニアリング株式会社、株式会社セガを経て、キューエンタテインメント株式会社設立時にCTOとして参画。2010年9月に独立、ネイロを設立。豊富な技術経験の中でも特に、テクニカルスキル、テクニカルマネージメント、ミドルウェアリレーション、幅広い実績がある。プロデュース業務を通じて、数々の協業アライアンスも経験。
代表作:「シェンムー」「スペースチャンネル5パート2」「メテオス」「orgarhythm(オルガリズム)」。現在株式会社アエリアと協業にてオンラインRPG「klee(クレー:仮称)」を鋭意制作中。Twitter@NeiloTakHirai
《講師からのメッセージ》
三宅陽一郎
1975 年、兵庫県生まれ。京都大学で数学を専攻、大阪大学で物理学(物理学修士)、東京大学工学系研究科博士課程(単位取得満期退学)。デジタルゲームにおける人工知能の開発・研究に従事。IGDA日本ゲームAI専門部会設立(世話人)、DiGRA JAPAN 研究委員、人工知能学会会員。共著『デジタルゲームの教科書』ロングインタビュー『デジタルゲームの技術』 翻訳監修『ゲームプログラマのためのC++』『C++のためのAPIデザイン』(ソフトバンク クリエイティブ)『はじめてのゲームAI』(WEB+DB PRESS Vol.68、技術評論社)。ゲームAiラウンドテーブル・オン・ツイッターは毎月主催し30回以上を重ねる。論文、講演資料はWebブログを通じて公開している。「y_miyakeのゲームAI千夜一夜」http://blogAI.igda.jp