「モデル検査」のススメ (ゲームシナリオ進行編)

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日時:
2013年08月21日(水)14時50分〜15時50分
形式: セッション(60分)
受講スキル:
大学教養レベルの論理学。ノベルゲームなどのスクリプトが書ける程度のゲーム開発経験。
受講者が得られるであろう知見:
ゲームシナリオ進行に関してモデル検査を使うための具体的なノウハウ。ゲーム開発にモデル検査を導入するためのヒント。
セッションの内容

仕様の通りに正しく振る舞うソフトウェアを開発するのは極めて困難であるが、ソフトウェア工学において検討されてきた「モデル検査」は、ソフトウェアをモデル化し、その振る舞いを網羅的に検証することで、仕様の通りに正しく振る舞うソフトウェアの開発を支援する。
コンピュータゲームにおけるシナリオ進行は、状態遷移に基づくスクリプト表現(DSL)で記述されることが多く、モデル検査を行うためのモデル表現と親和性が高い。
本講演では、簡単なノベルゲームエンジンを示し、その上に記述されたゲームのシナリオ進行を、モデル検査によって検証できることを示す。


講演資料

  • C13_91.pdf

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講演者プロフィール

長久勝

長久勝
所属 : 国立情報学研究所
役職 : GRACEセンター/先端ICTセンター<br>特任技術専門員

ゲーム、映像配信の技術職を経て現職。ソフトウェア工学教育と、学術クラウドに携わっている。早稲田大学MNC非常勤講師兼務。NADEC主宰、ゲームコミュニティサミット2013実行委員、IGDA日本福島ゲームジャムT/F副世話人。単著「Javaゲームプログラミングアルゴリズムとフレームワーク」、雑誌特集「生物の生きるしくみを応用する免疫アルゴリズム」、TopSE修了制作「FDRによるRPGシナリオの検証」、共著「ゲームクリエイターが知るべき97のこと」。CEDECでは、2005-2011「ゲームAI RT」、CEDECラボ2008プログラム委員、2009講演「僕より賢いSATソルバー」。


《講師からのメッセージ》

国立情報学研究所
http://www.nii.ac.jp/
講演者の所属する国立情報学研究所は、情報学という新しい学問分野での「未来価値創成」を目指すわが国唯一の学術総合研究所として、ネットワーク、ソフトウェア、コンテンツなどの情報関連分野の新しい理論・方法論から応用展開までの研究開発を総合的に推進しています。また、大学共同利用機関として、学術コミュニティ全体の研究・教育活動に不可欠な最先端学術情報基盤(サイバー・サイエンス・インフラストラクチャ:CSI)の構築を進めるとともに、全国の大学や研究機関はもとより民間企業やさまざまな社会活動との連携・協力を重視した運営を行っています。民間企業出身の研究者も在籍しており、民間企業との共同研究も多く行われています。

トップエスイー
http://www.topse.jp/
講演者が国立情報学研究所GRACEセンターの一員として運営に参加しているソフトウェア工学の社会人向け教育プログラム「トップエスイー」は、ソフトウェアシステム構築の現場で強力なツール類を十分利用できる”スーパーアーキテクト”を育成するために創設されました。先端的な教材を基に、ソフトウェア産業における次世代リーダの育成を行っています。モデル検査などソフトウェアの設計を検証する技術も学ぶことができます。これまで7期189名の修了生を輩出しており、講演者も2期生として修了制作「FDRによるRPGシナリオの検証」で優秀賞を獲得しています。