ゲーム開発者にとって「ゲームキャラクターを如何に魅力的に、知的に動かすか?」という課題は、ゲームデザインが高度化し、レベルデザインが複雑化する中で、ますます重要なテーマとなりつつあります。本講演では、次世代ゲーム機が揃った現在、ゲームAIが持つ可能性と、それを実際に形にする実装技術を、主に欧米におけるFPSのゲームタイトルを題材に、公開されている最新の欧米の論文における調査に基づいて、キャラクターAIの思考部分のアーキテクチャーを焦点として解説します。本講演は 「IGDA日本 ゲームAI連続セミナー『ゲームAIを読み解く』」の前5回の講演とグループワークにおける成果を基に構成されています。
資料映像(CEDECチャンネルへのリンク)
1. 【CEDEC2006】チームAIシステム (「クロムハウンズAI」ムービー7)
2. 【CEDEC2007】敵ターゲッティング(集中砲火) (「マルチエージェント」ムービー1)
3. 【CEDEC2007】味方を護衛するAI(1) (「マルチエージェント」ムービー2)
4. 【CEDEC2006】ゴール指向プランニング (「クロムハウンズAI」ムービー1)
5. 【CEDEC2007】味方を護衛するAI(2) (「マルチエージェント」ムービー3)
6. 【CEDEC2007】味方の救援に駆けつけるAI (「マルチエージェント」ムービー4)
7. 【CEDEC2007】後退して味方同士で合流し再び前進するAI(「マルチエージェント」ムービー5)
8. 【CEDEC2007】自律型AIチーム対戦デモ(「マルチエージェント」ムービー6)
9. 【CEDEC2007】後退するAI (「マルチエージェント」ムービー7)
10.【CEDEC2007】味方基地へ帰還(「マルチエージェント」ムービー8)
11.【CEDEC2007】ゲームの概要全体解説用の動画(「マルチエージェント」ムービー9)
講演者プロフィール
三宅陽一郎
1975年生まれ。京都大学で数学を専攻、大阪大学で物理学(物理学修士)、東京大学工学系研究科博士課程(単位取得満期退学)。2004年、株式会社フロム・ソフトウエア入社。ゲームにおける本格的な人工知能技術の応用を目指す。2005年、クロムハウンズ(Xbox360, SEGA Corporation / FromNetworks, Inc. / FromSoftware, Inc.)の製作に、AIの設計として参加。2006年、CEDEC2006 において「クロムハウンズにおける人工知能開発から見るゲームAIの展望 」を講演。2007年、AOGC2007 において「人工知能が拓くオンラインゲームの可能性」を講演。2006年~2007年にはIGDA日本、ゲームAI連続セミナー「ゲームAIを読み解く」全6回の講師を務める。
受講者へのPR情報、メッセージ
「IGDA日本主催 ゲームAI連続セミナー」とは?
IGDA日本では、「ゲームAIの可能性を提示し、ゲームAI開発をより広い技術的フィールドで展開する」 ことを目標に、企画と技術者に向けて2006年12月から「ゲームAI連続セミナー」(全6回)を企画し 日本デジタルゲーム学会(DiGRA JAPAN)の後援と、株式会社 フロム・ソフトウェアの協力を得て開催して来ました。
第1回 「 KillzoneにおけるNPCの動的な制御方法 」 (2006年12月開催)
第2回 「 F.E.A.R におけるゴール指向型アクションプランニング 」 (2007年2月開催)
第3回 「 Chrome Hounds におけるチームAI 」 (5月開催)
第4回 「 Halo2におけるHFSM(階層型有限状態マシン) 」 (6月開催予定)
第5回 「 N.E.R.Oにおける学習と進化 」 (8月開催予定)
第6回 「 ゲームAIの歴史と展望 」 (10月開催予定)
情報は全てGDCや開発者のサイトで公開されている論文や資料を基に構成されています。 セミナーにおいて使用したテキスト、資料は全てIGDA日本のサイトからダウンロード出来ますので、事前にご閲覧ください。
本講演は、セミナー第5回と第6回の中間の特別編にあたり、前5回分の講演とグループワークの成果を基として、 ゲームAIの包括的な構造を記述することで、これからのゲームAIの持つ可能性を見極めたいと考えています。
なお、別枠で講演の内容に沿ったラウンドテーブルを予定しております。
ラウンドテーブルは、講演内容に沿ってディスカッションを予定しています。
特に今回は、一つの技術的なトピックではなく、ゲームAI全体の流れを俯瞰して ディスカッションを行いたいと思っています。運営上、人数を制限して行いますので御了承ください。
[参考リンク]
IGDA日本(セミナーのフォーラムがあります)
http://www.igda.jp/modules/news/
第4回セミナー 案内のページ(第1~3回の情報へのリンクもあります)
http://www.igda.jp/modules/eguide/event.php?eid=42
セミナーテキスト・資料
http://www.igda.jp/modules/mydownloads/
(注)
Killzone(2004-2005 SCEE. Published by SEGA. Developed by Guerrilla)
F.E.A.R(2005 Published by Vivendi Games, Developed by Monolith Productions)
Chrome Hounds(2006,SEGA Corporation/FromNetworks, Inc./FromSoftware, Inc.)
Halo2(2004 Published by Microsoft, Developed by Bungie Studios)
N.E.R.O. (Kenneth O. Stanley、テキサス大学オースティン校)