我々は,複数台のKinectセンサを用いて,異なる時間軸上のユーザとのインタラクションを実現するシステム,“PRIMA (Parallel Reality-based Interactive Motion Area)”を開発した.“Parallel Reality”とは,同一空間上において現在と異なる時間帯のシーンを同時に表現するVR技術のことである.
本システムでは,複数台のKinectによる空間中のユーザトラッキング及び3次元データの記録を行い,リアルタイムデータと共に3次元再構成をする.これらにより,異なる時間軸上のユーザのみを切り出して保存・再生することが可能となり,現在の自分が過去のユーザ(自分あるいは他人)と様々なインタラクションをすることができる.
講演者プロフィール
中島 統太郎
2010年 東京大学工学部電子情報工学科卒業
2010年現在 同大学大学院学際情報学府学際情報学専攻修士課程在学中
竹内 俊貴
2010年,東京大学工学部機械情報工学科卒.現在,東京大学大学院学際情報学府修士課程在学中.主にライフログを利用した未来予測に関する研究に従事.
《講師からのメッセージ》
http://www.cyber.t.u-tokyo.ac.jp/~take/
西村 邦裕
2001年3月 東京大学工学部卒,2003年3月 東京大学大学院情報理工学系研究科 修士課程修了,2003年4月 日本学術振興会特別研究員(DC1),2006年3月 東京大学大学院工学系研究科 博士課程修了,博士(工学).東京大学 産学官連携研究員,東京大学 助教を経て,2011年4月 東京大学先端科学技術研究センター 客員研究員.バーチャルリアリティ環境,ゲノムやライフログなどの多量情報の可視化の研究に従事.2009年,羽田空港にてデジタルパブリックアート展「空気の港」をテクニカルプロデュース.主な著書に『空気の港 ~テクノロジー × 空気で感じる新しい世界~』(美術出版社).
《講師からのメッセージ》
http://www.cyber.t.u-tokyo.ac.jp/~kuni/
谷川 智洋
1997 年東京大学工学部産業機械工学科卒業,1999 年同大学大学院工学系研究科機械情報工学専攻修士課程修了,2002 年同大学博士課程修了.同年通信・放送機構研究員,2005 年東京大学先端科学技術研究センター講師.2006 年同情報理工学系研究科講師,現在に至る.イメージ・ベースト・レンダリング,MR に関する
研究に従事.博士(工学).
廣瀬 通孝
東京大学 先端科学技術研究センター 教授
1954年5月7日生まれ。
1979年東京大学大学院修士課程修了、1982年東京大学大学院工学系研究科博士課程修了、工学博士。同年東京大学工学部講師、1983年助教授を経て、1999年先端科学技術研究センター教授。専門はシステム工学、ヒューマン・インタフェース、バーチャル・リアリティ。主な著書として「バーチャル・リアリティ」(産業図書)、「空間型コンピュータ」(岩波書店)など。産業技術総合研究所 研究顧問、日本機械学会 フェロー、日本VR学会 理事など。東京テクノフォーラムゴールドメダル賞、大川出版賞など受賞。