IPv4アドレスの在庫が枯渇して、徐々に品質が劣化してゆくIPv4、これから徐々に普及してゆくIPv6、とインターネットに大きな変化が起こっている。オンラインゲームもIPv6への対応を求められるが、どのような事を行う必要があるのかについて、本セッションでは以下の3つの観点で具体的に解説する。
1. サーバ(LAMP構成, DNS, Socket API)
2. クライアント(Webクライアント, Socket API)
3. P2P(STUN(RFC 5389, 5780), TURN(RFC 5766, 6156), UPnP IGDv2)
運用やテスト方法など、これらの周辺要素に関しても時間の許す限り、触れていきたい。
講演者プロフィール
佐藤 良
1972年生まれ。
1997年 東京理科大学大学院工学研究科修了後、電機メーカーにて高可用性システムのSE、Bluetoothを用いた端末遠隔操作の研究、IPv6の社内導入に携わる。
2003年 入社。現在は、株式会社コナミデジタルエンタテインメントにて、オンラインゲームのネットワーク技術開発、特にNAT越えアルゴリズム、BitTorrentシステムの開発に従事。
2008年 JANOG22でNAT越え技術について講演。
2009年 CEDEC2009で大容量データ配信について講演。
《講師からのメッセージ》
IPv4アドレスが枯渇した今年は、IPv6元年と呼ばれるインターネットの大きな節目です。ネットワークサービスを開発・提供する我々として避けては通れない道です。
IPv4インターネット接続サービスは、徐々にグローバルではなくプライベートIPv4アドレスが配布されるようになり、いくつかの場面で品質が劣化してゆくでしょう。
今年のCEDECでは、IPv4とIPv6の両方とうまく付き合っていく方法を議論したいと思います。
さて、皆さんが開発しているオンラインゲームではIPv6を問題無くサポート出来るでしょうか?