ゲーム開発に活用されつつあるAIですが、小規模スタジオには、以下の課題があると感じています。
- とりあえずチャットやテキスト生成としては使っているが、踏み込んだ活用はできていない
- それをやろうとするにも、高報酬のAIエンジニアを雇用できる予算とリソースの確保が難しい
- それでもなお、AIを活用する方法を模索してゲーム開発の効率化の波に追いついていく必要がある
この課題に対して、小規模ゲーム開発会社であるブラストエッジゲームズは、さまざまな既存のAI技術サービスを組み合わせながら、
まずはゲームプランナー業務(notionページ上に企画書作成、それに付随する仕様書作成)をAI技術を駆使して行う仕組みの構築と実践を、2024年から行いました。
具体的に言いますと、notion上に作成された知識情報(RAG)と、difyというAIアプリ開発に相性の良いツールを連携させて、仕様書作成と編集ワークフローの作り方を構築しました。その過程と、それによって生まれた今後の課題を講演させていただきます。
この講演はchatGPTの少し便利な使い方といった説明ではなく、既存のツールを使いつつも、その隙間は自社開発し、ゲーム開発会社が本気でAI活用に取り組んだ2歩3歩踏み込んだAI活用事例の説明講演となります。
講演者プロフィール
清水佑輔

2003年よりゲーム開発の仕事を開始。
複数のゲーム会社にて、プログラマー、ゲームデザイン、レベルデザイン、ディレクション業務を経験。
2016年にブラストエッジゲームズを起業後、翌年、代表取締役に就任。
現在は、UnrealEngineを主体としたコンソールゲームの開発受託会社を経営しつつ、
自社初のコンソールインディゲーム【GOMAN -stuck in the avici hell-】の年内リリースに向けて活動中。
《講演者からのメッセージ》
CEDECで講演をさせていただくのは、実に10年ぶりとなります。
ゲーム業界の変化、ゲーム開発環境の変化、自分自身の変化、色々とありますが、逆に変わらないことも結構あると思っています。
今回講演させていただく「AIを活用したゲーム開発」というテーマは、その想いを形にするトピックとして、最適でありますので、お役に立てる知見にあわせて、ゲームクリエイターという仕事についての想いも、お話させていただけたらと思います。