本講演では、AIを活用したゲーム内会話パートのスクリプト作成支援機能の開発事例を紹介します。従来の機械学習による手法では、開発時に大量のデータを集めて学習させる必要があり、多大な時間と労力がかかっていました。しかし、GPT-4のような大規模言語モデルを利用することで、その手間を大幅に削減できるようになりました。本講演では、ゲームシナリオから、シーンに合わせたモーション、キャラクター画像、音声といった演出要素の設定をAIで行う機能の開発事例を紹介します。推論時の計算量を調整することで精度を大幅に向上させる手法についても説明します。また、過去のシナリオが存在しない新規キャラクターへの対応など、運営型のゲームで必要となる部分についても触れます。大量のデータと学習時間が不要な手法であるため、これからゲーム開発においてAI技術の導入を検討しているエンジニア、プロジェクトマネージャーに特に役立つ内容となっています。
講演者プロフィール
立福寛

複数のゲーム会社でコンテンツパイプラインの構築、モバイルゲームの開発・運営などを担当。
2018年に株式会社Cygamesへ合流。2019年後半からAIの社内導入に取り組んでいる。
過去のCEDECの講演
CEDEC2023「AIによる自然言語処理・音声解析を用いたゲーム内会話パートの感情分析への取り組み」
CEDEC2024「AIを活用した柔軟かつ効率的な社内リソース検索への取り組み」
《講演者からのメッセージ》
こちらの講演では、大規模言語モデルを活用してゲーム内の会話パートのスクリプト作成支援に取り組んだ事例を紹介します。
スクリプト作成の効率化に関する講演なので、エンジニアだけでなくプランナーにも役立つ内容となっております。ぜひご視聴ください。