本セッションは、深層学習やMLOpsといったAI実現に欠かせない技術領域に専門性を置く3名が、特定のタイトルに依存しないゲームAI実用化のノウハウを体系的にまとめ、技術的な知見を皆様に持ち帰ってもらうことを目的としています。日々更新されるゲームロジックやマスタデータにゲームAIを追従するために、
・なぜルールベースではなく機械学習を用いるのか
・なぜサーバサイド推論ではなくオンデバイス推論を選択するのか
・ゲームランタイム組み込みにあたり、どのように機能要件を定義し合意形成したか
といった専門外の方であれば当然疑問に思うであろう背景について、わかりやすく解説すると共に、
・軽量・高速な推論のための深層学習モデル設計
・学習側(Python)とゲームクライアント側(C#/native)の接続を堅牢化する技術スタック
・効率的な分散学習や実験管理に求められるサーバーインフラ
といった各技術領域を掘り下げます。
講演者プロフィール
竹村 伸太郎

奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)卒。 大手ゲーム会社などを経て、2020年DeNA中途入社。 2児の父。CEDECは 2011/2015/2017/2019/2021/2023に続き 7回目の登壇。
現職では、過去には一般向けto CのWebサービスからto Bの組み込み系システム、直近ではライブ配信アプリからゲームアプリまで、様々なプラットフォームおよび事業領域でAIの実用化を担当しております。お気軽にご相談ください。
《講演者からのメッセージ》
ゲームにおける強化学習はもはや「AlphaGo対プロ棋士」のようにごく一部の人しか体験できない技術ではなく、世界中の誰もが触れられ、かつ一企業がコアとなるユーザー体験として持続的に提供し得る水準に成熟したものと、我々は確信しています。
本セッションでは、実タイトル開発で培った知見を普遍化し、理論と実装のギャップを縮める技術を皆様にお届けできればと考えております。
坂見 耕輔

2019年10月にDeNAに新卒入社。入社後は最適化案件の後、強化学習案件に従事。
Kaggle Competitions Grandmaster。
《講演者からのメッセージ》
面白い取り組みになったと自負しています。受講者の皆様にも楽しんでいただけるように頑張ります。
村上 直輝

東京大学大学院で修士号を取得後、2023年4月にデータサイエンティストとしてDeNAに入社。学生時代はKaggleと呼ばれる機械学習コンペティションでの優勝をきっかけに、AIの受託開発を引き受け始め法人化まで行った。DeNA入社後は、レコメンドシステムの開発に携わった後、強化学習のプロジェクトに関わる。国内外の機械学習コンペティションで複数回優勝経験あり。Kaggle Competitions Grandmaster。
《講演者からのメッセージ》
初登壇です。皆さんに何か持ち帰ってもらえるような話ができればと思います。