日本でもARG(代替現実ゲーム、日常侵蝕ゲーム)が注目されるようになり、実際に作ってみたいとの声も聞かれるようになった。
しかしながら、一般的なビデオゲームとはかなり異なった設計が必要な上に、日本語による知見の集積もほとんどなく、どこから作っていいのかわからないとの意見も多い。
そこで本セッションではARG独特のゲーム設計や企画の注意点を説明し、ARG制作の一歩を踏み出すための助けとしたい。
講演者プロフィール
石川 淳一

PC-98/88版『大戦略』シリーズをはじめ、40年近くゲームデザイナー/ディレクターとして数多くのデジタルゲーム開発に参加。最近はARG(代替現実ゲーム)などの体験型エンタメも手掛ける。CEDECでも「ARG:プラットフォームに依存しない新しい遊び方」(2011年)、「トランスメディアストーリーテリングから学ぶ「ゲームで物語る」手法」(2019年)、「ARによる物語体験への挑戦 」(2020年)「トランスメディアゲームの可能性」(2021年)「リアル世界のゲームデザイン」(2023年)等で登壇。
体験型エンタメの情報サイト「体験型エンタメ情報局」編集人。IGDA日本 SIG-体験型エンターテインメント正世話人。
《講演者からのメッセージ》
ARGについてはこれまで日本であまり注目されなかったため、ゲームデザインのノウハウはほとんど伝わってないと思います。本セッションでは、ARGを作りたいと思った方に気軽に作ってもらえるような、そんな知見をお伝えできれば嬉しいです。
清木 昌

デジタルエンタメを本業とする傍ら、ARGの魅力に取り憑かれ、2009年にIGDA日本の代替現実ゲーム専門部会(SIG-ARG)の立ち上げに参画。以降、ARGの制作と普及・啓蒙活動を行う。体験型エンタメ領域での主なタイトルは『3D小説 bell』のデジタル領域全般、謎解きボードゲーム『ESCALOGUE』シリーズ。共著に『数学がゲームを動かす! ゲームデザインから人工知能まで』、同人誌『ARGガイド2024』。
《講演者からのメッセージ》
日常空間をゲームの舞台とする代替現実ゲーム(ARG)というジャンルは、欧米での成立から20年以上の歴史の積み重ねがあり、『Inscryption』を代表例としてデジタルゲームとの融合も進んでいます。ここ数年、国内でもARGが大きく盛り上がり始めていますが、改めて、ARG制作の難しさと楽しさをお伝えできれば幸いです。