物語を最後まで楽しんでもらうために~FINAL FANTASY XVIにおけるロアサポート機能開発

タグ:
日時:
2024年08月22日(木)09時30分〜10時30分
形式: レギュラーセッション(60分)
プラットフォーム: コンシューマ
受講スキル:
・ロア(世界設定)の理解を深めるためのシステムに興味のある方 ・新しいコンセプトに基づくシステムの設計に興味のある方
受講者が得られるであろう知見:
・新しいUIのコンセプトを機能として実装に落としていき、完成させる過程 ・異なるセクションのメンバーで協力してひとつのコンテンツを作り上げていく手法
セッションの内容

こだわりの世界設定を用意しても、用語の意味や内容の理解が難しいと、プレイヤーは物語に没入できずにゲームから離脱してしまうかもしれません。
FFXVIでは、プレイヤーが物語を把握しやすくするために、アクティブタイムロア・ヴィヴィアンレポート・ハルポクラテスの備忘録という3つのロアサポート機能を考案・実装しました。
本セッションでは、それらの機能の企画と実現までの流れを説明しつつ、FFXVIがどのような課題に直面し、それをいかに改善したかを紹介します。


講演資料

  • CEDEC2024_FF16_ロアサポート機能開発.pdf

※資料のダウンロードにはログインが必要です。


講演者プロフィール

青野 百花

青野 百花
所属 : 株式会社スクウェア・エニックス
部署 : クリエイティブスタジオ3
役職 : ゲームデザイナー

大学院修了後、2016年に株式会社スクウェア・エニックス入社。
モバイルゲームのアシスタントプロデューサーを経て、ゲームデザイナーに転向。
FINAL FANTASY XVIでは、UI・イベントセクションを兼務し、
ロアコンテンツの企画・UIの設計、世界設定の監修やNPC関連の実装、プラットフォーム対応などを行う。
GDC 2024にて、「Designing Active Time Lore for 'Final Fantasy XVI'」を講演。

《講演者からのメッセージ》
ゲーム開発や日々の生活で忙しい毎日。
遊んでいるゲームの登場人物や物語をつい忘れてしまうこともあると思います。
「世界設定や専門用語について、どうすれば手軽に知っていただけるか?」
ひたすらに考えて作ったのがFFXVIのロアサポート機能です。
講演では、開発を振り返りつつ、好評いただいた人物相関図の追加機能、
「インナーボイス」(心の声)開発についても触れたいと思います。

山口 修二

山口 修二
所属 : 株式会社スクウェア・エニックス
部署 : クリエイティブスタジオ3
役職 : プログラマー

システムエンジニアを経て、2019年に株式会社スクウェア・エニックス入社。
FINAL FANTASY XVIでは、UI・システムプログラマーとして、
主にプラットフォーム対応とロアコンテンツのUI実装を担当。

《講演者からのメッセージ》
魅力的なロアサポート機能を実現するために、
異なるセクションのメンバーがたくさんのアイデアを出し合いました。

「出てきたアイデアをどのようにすれば、素早く実装し検証できるか」
本セッションでは、開発チームがチャレンジを繰り返し、
満足するロアサポート機能を実現させるまでの過程を、
チーム開発の事例として共有できればと思います。

共同研究・開発者

前廣 和豊(株式会社スクウェア・エニックス)
藤田 陽文(株式会社スクウェア・エニックス)
日野 太郎(株式会社ピットカンパニー)
高久 純史(株式会社スクウェア・エニックス)