本セッションでは、プレイヤーの「上手さ」とゲームの「難しさ」を分析する手法を紹介します。たとえばRPGでは、敵を倒す、敵の攻撃を避ける、アイテムを拾う、などさまざまな能力がプレイヤーに求められます。本手法を用いると、そのような得意、苦手、易しい、難しいと感じる要素を詳しく分析できます。
まず、本手法をシンプルなシューティングゲームに実装し、プレイヤーの能力を評価するデモをご紹介します。さらにそこで得られた評価値からプレイヤーの「上手さ」とゲームの「難しさ」に応じて、演出やゲーム展開を動的に変化させるデモをご紹介します。最後に応用として、本手法と強化学習AIを組み合わせることで、各プレイヤーの「上手さ」に合ったレベルを自動生成する手法についての知見を共有します。
講演者プロフィール
宋 亜成
2022年にスクウェア・エニックス入社。デジタルゲームにおけるプレイヤー能力やゲームの難しさの分析、モチベーション向上のための技術開発に従事。
《講演者からのメッセージ》
本講演ではシューティングゲームを例に手法をご紹介しますが、他にも色々なジャンルのゲームに活用することができます。
プレイヤー分析でゲームをより面白く、遊びやすくできる可能性を感じていただければ幸いです。
城所 憲
青山学院大学大学院にて強化学習を専門に研究し、工学の修士号を取得。
その後、スクウェア・エニックスにAIプログラマーとして入社。
現在は、主に強化学習や画像生成などのAI技術を活用したゲーム制作支援に取り組んでいる。
《講演者からのメッセージ》
AIを活用したゲーム制作の将来には、大きな可能性があります。
それにはコストの削減、AIならではのゲーム演出などが挙げられます。
本セッションでは、その一例をご紹介させていただきます。
皆様にAIを活用したゲーム制作の可能性を強く感じて頂ければ幸いです。