スマートフォンゲームアプリの開発規模が拡大している現在、多くの企業が多様な端末への品質管理を、限られた開発期間内で対処するという課題に直面しています。
この発表では、昨年に続き、自動テストの基盤となるAirLabの進化について語ります。全社のプロジェクトで、自動テストを実施しつつ定点観測もできる実例を紹介します。
さらに、AirtestとPocoSDKを用いて、仕様変更に対応しやすく、低コストでメンテナンスできる自動テストスクリプトの作法、自動テストによるQAテストの効率化、コストパフォーマンス等、品質管理の現場での実績を共有します。
また、自社で開発した機械学習による「テストスクリプトなしでスクリーンショットからUIを発見し、画面を続けて遷移させる『ゴリラテスト』」について、開発から実戦投入までのエピソードも共有します。
講演者プロフィール
許 信勇
大卒後2009年に日本留学へ
2010年に日本電子専門学校のゲーム制作研究科に入学
2013年に株式会社コナミデジタルエンタテインメントに新卒入社
2015年にKLab株式会社に入社
入社してからの7年間、KLabの自社製ゲームエンジンであるPlaygroundの開発と保守を行いつつ、Unityのネイティブライブラリとミドルウェアの開発、またアプリのセキュリティ推進と品質改善などの活動も行っていた。
その後、ブロックチェーンの研究開発を経験し、社内自動テストシステムの構築や自動テストの環境整備とプロジェクトへの導入サポートを行っている。
《講演者からのメッセージ》
「私が書いたコードにバグなんかありません、テストで見つかるまではね。」
「リリースする前にこんなバグを見つけたら、5分で直せるはずなのに...」
「バグを意図的に再現できたら、デバッグ作業の90%は終わったも同然だ。」
「エンジニアはね、解決したバグの数で経験値を得てレベルアップするんだ。」
加納 基晴
大学卒業後、2022年新卒としてKLabに入社。
入社後に機械学習Gに配属され、3Dモーションの検索システムを開発に関わったのち、ゴリラテストの開発・運用を行なっている。
《講演者からのメッセージ》
KLabの機械学習グループでは画面から自動でUIを見つけて操作を行う、進化したモンキーテスト「ゴリラテスト」を開発しています。
発表では「ゴリラテスト」の機能やAirLabでの運用実績について説明させていただきたいと思います。