このセッションでは、オーディオクリエイターがWwiseオーディオミドルウェアを使用して目標を達成するのを支援してきた私(ギヨーム・ルノー)の経験について説明します。
過去10年間、Wwiseを使用してチームの成功をサポートするという使命において、日本のAudiokineticの担当者を支援できたことは光栄でした。Audiokineticサポートに報告された問題を翻訳して理解するために、舞台裏でどのように作業しているかを説明します。
また、Audiokineticソフトウェア開発者と日本のオーディオクリエイターとのやり取りでは、言葉の翻訳以上のことが必要になる場合があり、文化の違いの解釈が必要になることも示します。
このセッションのもう一つの内容として、振動を制御するWwise Motionプラグインのスマートフォン上での使用方法について説明します。
Wwise Motionプラグインは、昨年のバージョンであるWwise 2023.1よりiPhoneに対応し、以前より対応していたAndroidと合わせてスマートフォンによる動作に対応しました。更にこの夏のWwise 2023.1.5より、更に細かい粒度で制御できるように更新されています。
本セッションでは、サウンドデザイナーが意図した振動をどのように実現するか、Wwise Motionプラグインの仕様の癖について説明します。
講演者プロフィール
ギヨーム・ルノー
2014年はじめよりAudiokineticのカスタマーサポートチームに所属。現在フィールドアプリケーションリードとして業務に携わっており、Wwise の使用経験を学び、ユーザに役立つ製品を改善する方法を見つけることに重点を置いています。Wwiseに精通しており、テクノロジーはユーザに理解されてはじめてその可能性を発揮できると確信していますので、ぜひこの知識をオーディオコミュニティに共有できればと思います。
《講演者からのメッセージ》
この講演では、Wwiseを使用するサウンドクリエイターとサウンドエンジニアを対象に、文化やタイムゾーンの違いを超えてサポートを提供してきた私の経験に焦点を当てています。このセッションが、WwiseユーザーとAudiokineticの間の対話を維持する上での課題を理解する一助となることを願っています。
CEDECに参加するのは今回が初めてですが、Audiokineticとゲームオーディオコミュニティ間の会話に積極的に参加したいと考えられているWwiseユーザーの皆様と会えるのを楽しみにしています。
Aimed at sound creators and sound engineers using Wwise, this talk will focus on my experience in providing support across cultural and time zone differences. I hope that this session will help you understand the challenges involved in maintaining the conversation between Wwise users and Audiokinetic.
This is the first time I am attending CEDEC, and I look forward to meeting Wwise users who are eager to participate in the conversation between Audiokinetic and the game audio community.
合田 浩
学生時代は減色ツール、ゲーム素材閲覧ツールやスクリーンセーバーなどを開発。
1997年にPlayStationのゲームプログラマとして活動開始。以降、PS2、PSP、Wii、PS3、ケータイ、スマホとゲームクライアントプログラマ一筋。
2021年にゲーム業界に復帰して現職に就くが、その前5年間ほどサイバーセキュリティ業界に移動していた。
現職ではフィールドアプリケーションエンジニア・テクニカルエバンジェリストとして、Wwiseの技術的な導入支援・プレゼンテーションを主な業務とする。
《講演者からのメッセージ》
ハプティクスフィードバックを提供するWwise Motionプラグインは、Wwise 2023.1においてiOS/MacOS向けにサポートを開始しました。(Android向けは2017.2.2からサポート)
また、今夏リリースされたWwise 2023.1.5から、振動粒度の精細化も実現しております。
高精細な表現が可能になりましたが、これまで余り知られていなかった癖も分かりやすくなってきています。
このセッションによって、サウンドデザイナーが意図した表現ができるお手伝いができれば幸いです。