本セッションは、ファイナルファンタジーXIVで搭載された、パーソナライズド空間オーディオEmbody 「Immerse Game Pack」の組み込み過程で起きた様々な問題と、その解決事例を紹介するものです。
はじめにImmerseの機能と効果の簡単な説明を行い、採用に至ったきっかけと検証から発売に至るまで全体の流れを紹介します。
次に、ゲーム固有で発生した問題に対し、それぞれどのような解決策を用いたのかを解説します。
・立体音響における現実音と非現実音の扱い
・カメラ位置やリスナー位置との関係性
・デザイナーの意図するサウンドと実際の再生音の差異
・外部技術の導入や他社協業における、部署間をまたぐ連携協力の大切さ
などを取り扱います。
これはImmerseに限らず、既存タイトルに立体音響を導入する際の課題と解決提案となります。
最後に、残された課題と将来への展望を聴講者の皆様に共有いたします。
講演者プロフィール
絹谷 剛
2012年、株式会社スクウェア・エニックスに入社。
『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア』より『ファイナルファンタジーXIV』のサウンドデザインを担当。
現在はリードサウンドデザイナーとして、同タイトルの効果音全般の制作・ディレクションを行っています。
複数プロジェクトでのサウンド開発の傍ら、3Dゲームのサウンド体験がプレイヤーにとってより豊かなものとなるべく、サウンドの空間処理やバーチャルサラウンド技術の研究などにも日々取り組んでいます。
《講演者からのメッセージ》
まだまだ課題も沢山あると思いますが、ゲームコンテンツにおける立体音響技術の活用には大きく期待を寄せています。
南 明宏
2006年スクウェア・エニックス入社
内製のサウンドドライバ、サウンドオーサリングツールの開発を担当
ファイナルファンタジーXIIIシリーズ、XIV、XV等の開発に参加
CEDEC 2011・2012・2013に登壇
Game Audio Programming 2に寄稿
《講演者からのメッセージ》
立体音響はこれからのゲームサウンドの大事な要素の一つになっていくと思います。
一緒に知見を深めていきましょう!