近年発表された論文 Small Steps in Physics Simulation(2019)、Detailed Rigid Body Simulation with Extended Position Based Dynamics(2020), A Constraint-based Formulation of Stable Neo-Hookean Materials(2021)に関して、実装に必要となる技術や背景知識について解説する。ここで用いられる Position Based Dynamics (以下PBDと略す)と呼ばれる手法は、既に広くゲーム開発に応用されてきているが、近年の研究では、剛体や体積を保存する弾性体もエネルギー散逸が少なく精密に扱えるようになってきた。本セッションでは、初学者向け PBD 入門から始まり、近年の重要な研究を三本まとめて理解することで剛体、弾性体及びそれらの連成に関してより高品質なシミュレーションの実現を目指す。
講演者プロフィール
中川展男
岡山県倉敷市出身。2018年より社会人学生として東京大学大学院 情報理工学研究科 創造情報学専攻 博士課程に進学。2020年9月より梅谷研究室に所属。
CEDEC 2017 「Position Based Dynamics Combo 物理シミュレーション関連の最新論文実装」
CEDEC 2014 「Position Based Dynamics Omelette コンピュータグラフィックス関連の最新論文紹介」
CEDEC 2010 「インハウスツール開発事例:ソニックの開発に使われているツール紹介」
《講演者からのメッセージ》
基礎的な内容から最新の内容までわかりやすく、技術を俯瞰して捉える事ができる講演を目指して頑張ります。宜しくお願い致します。