メッシュリダクション四苦八苦

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日時:
2020年09月04日(金)14時15分〜15時15分
形式: レギュラーセッション(60分)
受講スキル:
ワークフローに興味のあるプログラマ・アーティスト
受講者が得られるであろう知見:
ポリゴン削減に関する最先端の研究トレンドや現状の課題 解決方法の1つとして特徴度ベースのポリゴン削減技法 関連する実装技術
セッションの内容

ポリゴン削減(decimation)はリアルタイムレンダリングでは常に考慮すべき重要課題であり,さまざまなDCCツールやミドルウェアがこの問題に取組んでいます.
また学術分野での研究も盛んです.
一方,多種多様な手法が存在するということは,汎用的で決め手となる手法がないということも意味します.
本講演では,まずポリゴン削減の既存手法や困難な点を紹介します.
次に我々の研究グループで研究・開発している特徴度ベースのポリゴン削減手法に関して,そのアルゴリズムや実装における工夫をご紹介します.
この手法は、オリジナルのポリゴンモデルが持つ重要な形状の特徴を「特徴度」として保持しつつポリゴン削減を行います.
ライブデモでポリゴン削減を含む実際のワークフローを一部お見せし,この手法の特長や,異なる課題を持ついくつかの種類のモデルをどのように扱うのかについて,最近のゲーム制作事例を交えながら説明します.
※ 本講演は一部英語で行いますが,字幕・逐次通訳による日本語サポートを行います.


講演資料

  • cedec_cmic_sqex_20200908cedil.pdf

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講演者プロフィール

Rafael Kuffner dos Anjos

Rafael Kuffner dos Anjos
所属 : Victoria University of Wellington
部署 : Computational Media Innovation Centre
役職 : Research Fellow

ニュージーランドのビクトリア大学CMIC研究所のポスドク研究員です。ボルトガルのTécnicoLisboa大学で情報システムおよびコンピュータサイエンスの博士号を取得しました。研究テーマは、画像とビデオベースのレンダリング、人間の3D再構成、リアルタイムレンダリング、およびXRです。国立情報学研究所にインターン経験があり、東京・亀有に3ヶ月住んでいました。SIGGRAPH Asia 2019 “Piku Piku Interpolation”、IEEEVR 2020 “Augmented Virtual Teleportation for High-fidelity telecollaboration”

《講演者からのメッセージ》
CMIC研究所では、ゲームなどのエンターテイメント分野の企業とコラボレーションしながら実用的な将来技術を解決する研究を進めています。Mesh decimationについては、アーティストが求める結果を出しつつ、処理速度を上げ、ワークフローも考慮しながら解決策を提案しています。最新の研究成果をリアルタイムデモでご紹介しますので、ぜひ楽しみにしていてください。

Richard Andrew Roberts

Richard Andrew Roberts
所属 : Victoria University of Wellington
部署 : Computational Media Innovation Centre
役職 : Research Fellow

ニュージーランドのビクトリア大学CMIC研究所のポスドク研究員です。ビクトリア大学でモーションキャプチャアニメーションの圧縮と編集に関する研究で博士号を取得しました。研究テーマは、デジタルアバターのアニメーションとレンダリングです。Weta Digital(NZ)とOLM Digital(東京)でインターン経験があり、東京・三軒茶屋には11ヶ月住んでいました。SIGGRAPH Asia 2019 “Piku Piku Interpolation: An artist-guided sampling algorithm for synthesizing detail applied to facial animation”

《講演者からのメッセージ》
将来のゲーム開発に生かされるような技術を研究するのはとても楽しいです。リモートワークでの国際共同研究の様子も講演で感じ取っていただければと思います。講演ではできるだけ映像や日本語付きのスライド、翻訳などを用意してわかりやすくしたいと思います。ぜひご参加ください。

長谷川 勇

長谷川 勇
所属 : 株式会社スクウェア・エニックス
部署 : テクノロジー推進部
役職 : シニア・マネージャー/R&Dテクニカルプロデューサー

オープンソース開発、ソフトウェアプロダクト開発、エンタープライズシステム開発などの様々な開発を経てゲームプログラマに。株式会社スクウェア・エニックスに入社後は、Luminous Studio、FINAL FANTASY XVの開発に参加し、VFX・UIを担当。専門は言語処理系。ACM SIGGRAPH Asia 2018 Real Time Live! Chair、情報処理学会ソフトウェア工学研究会運営委員、情報処理教育委員。共著『ゲームエンジニア養成読本』(Software Design plusシリーズ、技術評論社)。

《講演者からのメッセージ》
mesh decimationはゲームに限らずCG関連技術で古くから研究されているテーマです。すでに有力やアルゴリズム(あるいはそれを使ったツールやミドルウェア)がある一方、リメッシュやセットアップといったワークフローの前後の工程にも強く依存し、またゲームによっても要求が異なるため、決定打となるものはいまだになく、頭を悩ませる問題の一つだと思います。
本講演では、CMICと共同で取り組んでいるmesh decimationの技術を紹介します。みなさんのご参考になれば幸いです。

安生 健一

安生 健一
所属 : Victoria University of Wellington / 株式会社オー・エル・エム・デジタル
部署 : Computational Media Innovation Centre / R&D
役職 : Co-Director / Executive R&D Advisor

オー・エル・エム・デジタルの研究開発部門を2000年に創立し、現在は技術顧問。NZのビクトリア大学CMIC研究所でCo-Directorも務めている。産学連携でCGと数学をより密接に結びつける活動を推進している。研究成果をCGの国際会議で論文発表しつつ、ポケモン映画などの作品制作にも参加する。VES(Visual Effects Society) 会員、SIGGRAPH Asia 2018 (東京開催) Conference Chair。共著『Mathematical basics of motion and deformation in computer graphics』(出版社Morgan & Claypool)

《講演者からのメッセージ》
本講演では、メッシュリダクションを早く・安く・うまくやりたい! というゲーム開発の現場ニーズに挑戦する若手研究者たちの奮闘ぶりをご紹介します。四苦八苦の途中ではありますが、皆さまの参考になれば幸いです。

共同研究・開発者

Ben Allen(Victoria University of Wellingtonl)
Warren Butcher (Victoria University of Wellington)
Ayumi Kimura (Victoria University of Wellington / OLM Digital)