増大するQAコスト、デバッグコストという課題に対して、自動QAのシステムを開発しています。
その中の1つとして、ゲームの通しプレイを、機械学習を用いて実現するシステムをAI-SDKとして、開発中です。
LUMINOUS PRODUCTIONSで開発中のゲームエンジンLuminous Engine 上で、実際に開発中のゲームプロジェクトに組み込みながら、株式会社アラヤと協同で開発を進めております。
開発した技術の詳細や、実際に運用していく上で遭遇した問題、その解決策など、実運用の例を交えながら紹介していきます。
以下の内容を予定しています。
・実際の通しプレイへの適用を想定し、より複雑でプレイにより長い時間を要するタスクの自動化を目指した
・具体的には、複数の移動手段(徒歩・車両)を組み合わせる等、マルチタスク課題に挑戦した
・テスト操作に関するログデータを活用して学習を促進することで、強化学習の実用面での課題(学習に時間や計算資源がかかる、チューニングが難しい等)の解決を図った
講演者プロフィール
岩崎 浩
コンシューマー系ゲーム会社を経て、2009年スクウェアエニックス入社。
社内エンジン LUMINOUS ENGINEのリードプログラマとして従事。
その後、Final Fantasy XVのリードプログラマを経て、現在に至る。
Final Fantasy XVではシステム、最適化、物理周りなどを主に担当。
その後、2018年に、Luminous Productionsに転籍し、
現在は、プログラムセクション ディレクターとして、
引き続きLUMINOUS ENGINEの開発を継続中。
《講演者からのメッセージ》
目指しているのは、大規模開発の効率化です。リモートでの開催になりますが、皆様に役立つ情報をお届けできるようにがんばります。
谷村優介
博士課程修了後、大学教員を経て、2019年株式会社アラヤに入社。
大学では知識工学や協調分散システムを専門としていたが、アラヤ入社後は自律エージェントチームに所属し、強化学習技術の社会実装に向けた研究開発に従事している。
《講演者からのメッセージ》
ゲーム開発におけるQAの効率化に関して強化学習を活用した取り組みが増えつつありますが、「学習に時間がかかる」「学習アルゴリズムの調整が難しい」「信頼性が低い」といった実用面での課題が残されています。
本講演では、こうした課題の解決に向けた取り組みを通して得た知見を共有いたします。