「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」 の開発を円滑に進行するために、
大規模開発に耐えられる環境の整備・運用を低コストに実現しましたので、
その事例を広く紹介します。
~主要トピック~
○開発環境の整備 (バージョン管理、初期セットアップ、SDK の独自パッケージ管理)
○継続的インテグレーション (ビルドパイプライン、エラーの通知・可視化)
○チーム内 QA 活動 (自動テスト、ChatOps なエラー報告、処理負荷などの統計)
講演者プロフィール
篠崎 旭
2013年 バンダイナムコスタジオ入社。
自動テストへの興味を発端に、専任ビルドエンジニアとして活動を開始し、数年間 社内ライブラリ向けの CI 整備に従事。
その後、スマブラ開発チームに 今作からの新規メンバーとして参戦。
スマブラ SP では「Jenkins お兄さん + Perforce のおもり」を担当するつもりが、「CI と関連が深い」などと言いくるめられて、ツール開発などのフロントエンド環境の整備を幅広く担当していました。
過去の講演
CEDEC 2016 : ビルドエンジニアを「専任」でやってみた + 他 Jenkins 関連で1件
《講演者からのメッセージ》
大規模ゆえか、様々な立場の人がたくさんいて、色んな使われ方をして、想定外のエラーばかりで、運用は大混乱・・・
そんな状況の中で何を大事にして、何を切り捨てて、どのような運用をして、最後まで耐えきったのか お伝えしようと思います。
この講演をきっかけに、同様に環境整備を担当されている方の物理的・心理的な負担が下がることを切に願っています。
中村 彰宏
新卒で入った開発会社を経て、2008年に株式会社バンダイナムコゲームス入社。2012年から転籍により現職。
インゲーム作成、サウンドプログラム、システム層、各種ツール作成、開発環境整備・自動ビルド等と、プロジェクトの必要に応じて幅広く対応。
スマブラSPでは、リソースシステムやサウンド対応等を担当。
また、スマブラ for で開発環境&自動ビルドも担当していたことから、今作では構築・運用のサポートも行う。
《講演者からのメッセージ》
開発規模が大きいと、ただそれだけで小規模では問題にならないようなことが山のように問題として噴出してきます。
これらの問題に向き合っていくためには、開発環境やビルドフローの設計も最初から重要となってきます。
大人数な開発者&大規模なリポジトリに対する、整備・運用の心構えとしてのヒントになれば幸いです。
南 相培
エースコンバットシリーズ、大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U などの開発に携わる。
大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL ではライブラリ及び開発環境のリードを担当。
《講演者からのメッセージ》
大乱闘スマッシュブラザーズシリーズのクオリティやボリュームについては説明するまでもないと思います。それを支えたテクノロジやノウハウを共有し、業界の発展につながることを願っています。