組織的に Game x AI を推進していくための方法論 〜『逆転オセロニア』 の AI の一歩先へ〜

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日時:
2019年09月04日(水)17時50分〜18時50分
形式: レギュラーセッション(60分)
受講スキル:
AI 活用に興味のあるゲーム開発者
受講者が得られるであろう知見:
AI技術をゲーム開発・運用に活用するためのプロセスや組織における課題と、それを踏まえた今後の理想について。特に、AI 開発の要となることが多いシミュレータの設計についての詳細。
セッションの内容

私たちは運用中のモバイルゲーム『逆転オセロニア』においてデッキ編成をする AI、人間のような戦いをする AI をリリースしました。まず今回は、AI をうまく活用することができた開発プロセスなどを整理し、リリースまでの軌跡を振り返ってみます。
その中で技術検証からリリースまで一貫して行った経験から、AI 活用を成功させるために重要な要素がいくつか見えてきました。過去事例の収集、自社の個別ゲームタイトルの要望の把握、投資領域の選定、課題設定への落とし込み、AI 開発をスムーズにするような周辺ツールやデータの整備、そしてそれを可能にするための部署横断での体制の整備……
本セッションでは、これらの「AI 開発のあるべき」を検討します。その中でも技術的に重要になってくるシミュレータについては具体的な設計を交えてお話しします。


講演資料

  • 2019-09-04 CEDEC2019 組織的に Game x AI を 推進していくための方法論 〜『逆転オセロニア』の AI の一歩先へ 〜.pdf

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講演者プロフィール

田中 一樹

田中 一樹
所属 : 株式会社ディー・エヌ・エー
部署 : AI本部 AIシステム部 データサイエンス第一グループ
役職 : データサイエンティスト

2017 年に DeNA 入社後、データサイエンティストとしてアプリゲーム『逆転オセロニア』に関する AI 機能の開発に従事し、機械学習、強化学習、データサイエンス技術の研究開発 / 設計から実応用に携わる。現在は、多様な事業へのデータサイエンス活用を目指した研究開発や課題発掘に従事。大学時代は電力系統に関する数理計画や統計的機械学習の工学的応用を研究。『速習 強化学習 −基礎理論とアルゴリズム−』(共著)を執筆。データ分析の大会に没頭し複数大会で入賞。Kaggle Master。

《講演者からのメッセージ》
AIをモバイルゲームに活用するのはとても面白くもありますが、大変な面もあります。
特に、AIの不確実性や、どんなAI機能がプレイヤーさんに価値を提供できるのか、真摯に向き合って考えなければいけないことは多くあります。
本セッションでは、現在 AI 機能を開発しているまたは将来に開発をしたいと考えている皆様のお役に立つ情報を発信できればと思います。

岡田 健

岡田 健
所属 : 株式会社ディー・エヌ・エー
部署 : AI本部 AIシステム部 MLエンジニアリンググループ
役職 : MLエンジニア

DeNA 所属のエンジニア。元数学徒。ゲーム『FINAL FANTASY Record Keeper』を開発 / 運用していたが、2018 年からはその経験を生かして AI によってゲームのおもしろさの軸を増やしたり、ゲーム作りの方法を変革する側に。『逆転オセロニア』への AI 導入では学習高速化、学習管理の仕組み作り、実サービスのためのアーキテクチャ設計と実装などを担当。

《講演者からのメッセージ》
AI は、言うなれば魔法です。便利な半面、それなりにコストがかかりますし、専門家が必要なことが多いです。準備が不完全であれば、不発になるときだってあります。敵の弱点を突けなければ、費用対効果に合わないこともあります。
魔法使いを上手く既存のパーティーに組み込んで、より難易度の高いことをなしたり、今まで行けなかったところに行くためにはどうするべきか? 我々のケースを通じてお伝えできればと思います。

共同研究・開発者

奥村純(株式会社ディー・エヌ・エー)
甲野佑(株式会社ディー・エヌ・エー)