カービィチームの開発力を最大化せよ! ―内製フレームワークで大事にしたこと―

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日時:
2019年09月05日(木)10時00分〜11時00分
形式: レギュラーセッション(60分)
プラットフォーム: コンシューマ
受講スキル:
・開発環境の開発を行っている方 ・開発環境を利用してゲーム開発を行っている方 ・ゲーム開発や開発環境に興味がある方
受講者が得られるであろう知見:
・チームの個性・特性に沿った開発環境の作り方・考え方 ・ツール習熟度に頼らないことを重視した開発環境の事例 ・マスターアップ直前まで作り込むことを目的とした不具合を発見・再現・修正しやすくする仕組み ・内製スクリプトシステム・内製ビジュアルプログラミングツールの開発導入事例
セッションの内容

私たちは「カービィチームが作りたいゲーム」を実現するために「カービィチームのチカラを引き出す開発環境」を開発しています。
ここでポイントなのは「カービィチームの」というところです。開発チームそれぞれに個性があり、その個性・特徴に沿った開発環境が必要だという考えを私達は大事にしています。

本セッションでは、カービィチームの開発力を最大化させるために大事にした
「ツールに振り回されない開発環境」
「マスターアップ直前まで作り込める開発環境」
「企画者の負担を減らす開発環境」
の3つのトピックについて、なぜそれが必要だったのか?という背景を含めて、内製フレームワーク開発で取り組んだ内容について紹介いたします。


講演資料

  • CediL2019.pptx

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講演者プロフィール

中野 宏晃

中野 宏晃
所属 : 株式会社ハル研究所
部署 : 開発本部 第一開発部 商品開発課
役職 : プログラマー

『星のカービィ スターアライズ』リードテクニカルプログラム担当。

入社後いくつかのタイトル開発経験を経て、『星のカービィ Wii』、『星のカービィ トリプルデラックス』ではプログラムディレクターを担当。
『星のカービィ スターアライズ』ではランタイム&非ランタイムのシステム設計・実装、および内製フレームワーク開発チームとの連携に携わる。

《講演者からのメッセージ》
本セッションでは、今まであまり発信してこなかったハル研究所内製フレームワークについてもご紹介します。

我々のような中規模な開発スタジオでは、開発リソースの面で、開発環境整備における「選択と集中」が特に大事になると考えています。
何を重視し何を諦めるかといった指針が、同規模の開発スタジオの皆さんの参考になれば幸いです。

鶴岡 友和

鶴岡 友和
所属 : 株式会社ハル研究所
部署 : 開発本部 開発環境室
役職 : プログラマー

『星のカービィ スターアライズ』では内製スクリプト言語 Mint を担当。

入社後、『大乱闘スマッシュブラザーズDX』や『カービィのエアライド』などのゲーム開発に参加。その後も数本のゲーム開発を経験し、開発環境を開発する部署に異動。現在はスクリプトシステムやフレームワークの開発を行っている。

《講演者からのメッセージ》
ハル研究所ではプログラマやスクリプターがよりクリエイティブな作業に集中できるように、独自のスクリプトシステムやビジュアルプログラミングツールを開発し、活用しています。

本セッションではスクリプトシステムの概要、ゲーム開発に向いた言語仕様、高速なイテレーションの実現といった具体的なトピックや、内製ツールを長く社内で使ってもらうための工夫、新たな展開についてご紹介します。

野下 徹也

野下 徹也
所属 : 株式会社ハル研究所
部署 : 開発本部 開発環境室
役職 : プログラマー

『星のカービィ スターアライズ』では内製フレームワークやノードベースのシェーダーエディタの開発を担当。

『星のカービィ ロボボプラネット』等のゲーム開発以外に、ゲーム機本体内蔵ソフトウェアの開発などにも従事し、現在は内製フレームワークチームのリードプログラマーとして、フレームワークの開発やツール開発を行っている。

《講演者からのメッセージ》
開発環境を整備する上で、「この環境を提供するチームが何を大事にしているのか?」「そのチームにとって何がボトルネックなのか?」を重視して考えています。
本セッションでは、ゲーム開発において日々発生する問題に対して、開発環境という目線からどのようにアプローチしたのかについて、具体例を交えてご紹介します。
開発環境の改善事例のひとつとして、ご参考いただければ幸いです。