「プロジェクター映像を映した空間の中での遊び」においては、プロジェクターやカメラの配置設計に加え、「ゆがみ補正」「複数画面のブレンディング」「動きへの追従」といった映像上の技術が必要になります。「ゆがみ補正」とは曲面のスクリーンに映した時にも正しく見えるようにする技術です。「ブレンディング」では、ただ重ね合わせるだけでなく、映像のガンマ補正や投影距離、スクリーンの状態などを勘案する必要があります。「追従」では、カメラからの入力を画像処理した結果を映像にフィードバックします。本セッションでは、それらを「シェーダプログラムを活用する」ことにこだわって実現する方法を示します。空間の設計時におけるプロジェクターやカメラの配置技法については図面にて紹介し、実際の動作については適宜、試作や製品の画像やムービーを用いて説明の予定です。
講演資料
- DetectLines.mp4
- UketsukeKomachi.mp4
- DetectCircleCentersWithFiltering.mp4
- CEDEC2019_Ver104.pdf
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講演者プロフィール
石井 源久
1999年、(株)ナムコ(現・(株)バンダイナムコエンターテインメント)入社。
2012年度設立の(株)バンダイナムコスタジオを経て、2019年度より(株)バンダイナムコ研究所所属。
主にプロジェクション・カメラ入力・画像認識を用いた遊びの開発において、プロジェクター/カメラの配置設計の作図を行うとともに、映像補正やカメラ認識を実現するための原理試作プログラミングを担当する。
【過去のCEDECでの関連講演】
・ショートセッション「DIYプロジェクションマッピング~理論とプログラミング」, 2013
《講演者からのメッセージ》
2013年のプロジェクションマッピングのセッションから6年を経て、いくつかの製品を世の中に送り出すことができました。それらにおいて配置設計とシェーダプログラムの原理試作を担当してきましたが、最初の案がそのまま採用されることは少なく、様々な条件に合わせて変更・調整していくことで技術が洗錬されてきました。今回、それらの知見を共有したく思います。よろしくお願いします。