スクウェア・エニックス AIアカデミーの試み 「ゲームAI技術のための教育カリキュラムを考える」

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日時:
2017年08月26日(土)13時30分〜14時30分
形式: レギュラーセッション
プラットフォーム: その他
受講スキル:
デジタルゲームにおける人工知能、およびその教育に関心のある方をお待ちしています。人工知能についても、教育についても特に前提知識は要りませんので、関心のある方はどなたでもお越しください (1)デジタルゲームの人工知能に興味がある開発者。 (2)社内でゲームAIの教育を推進されたい方。 (3)大学・専門学校における人工知能技術の教育を導入されいたい方。 (4)各企業の技術リーダーでゲームAIの状況を知りたい方、教育機関の教員。 (5)AIを習得するワークショップの方法に興味があるゲームデザイナーの方、など。
受講者が得られるであろう知見:
以下のような知見が得られます。 (1) 現代におけるデジタルゲームの人工知能へのイントロダクションの全体像(全5回の講義のダイジェスト)。 (2) デジタルゲームの人工知能教育の導入部分の教育カリキュラム(用語リスト、必須項目)。 (3) ゲームAIの概念を習得するためのワークショップの実例。アイデアと実施結果を示します。 これらのノウハウは共有し、これからの社内・学校におけるさまざまなレベルのゲームAI教育について一緒に考えて行きたいと思います。
セッションの内容

スクウェア・エニックスでは、普段公開されることの少ないゲーム産業における人工知能技術を、全国の大学の学生・教員に向けて紹介する活動を「AIアカデミー」として続けている。広く教育機関、産業にゲーム産業におけるAIの知見を供与することで、大学・専門学校・ゲーム産業における人工知能教育を促進し、さらには将来、人工知能を専門として、ゲーム産業で活躍する人材の育成に繋げることが目的である。2014年度は学生様を全国から公募し作文によって選抜し、全5回のセミナーを2度開催した。選抜人員は30名であり、殆どが全5回を通して出席した。

各セミナーはゲーム産業における人工知能技術の導入のカリキュラムのフレームを準備し、講演1時間と演習2時間からなる。本講演では、全5回の内容のフレームを説明することで、現在のゲームAIの導入部分の教育課程を説明する。また演習は、抽象的な概念を作業を通じて習得する演習となっており、そのワークショップの実例と様子を解説する。

http://www.jp.square-enix.com/dgl/academy/


講演資料

  • C15_39.zip

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講演者プロフィール

三宅 陽一郎

三宅 陽一郎
所属 : 株式会社スクウェア・エニックス
部署 : テクノロジー推進部
役職 : リードAIリサーチャー

京都大学で数学を専攻、大阪大学(物理学修士)、東京大学工学系研究科博士課程(単位取得満期退学)。デジタルゲームにおける人工知能の開発・研究に従事。IGDA日本ゲームAI専門部会設立(世話人)、DiGRA JAPAN 理事、人工知能学会会員。共著『デジタルゲームの教科書』『デジタルゲームの技術』 翻訳監修『ゲームプログラマのためのC++』『C++のためのAPIデザイン』(SBCr)『はじめてのゲームAI』(WEB+DB PRESS Vol.68、技術評論社)。ゲームAIラウンドテーブル・オン・ツイッターを主催。最新の論文は『デジタルゲームにおける人工知能技術の応用の現在』(人工知能学会誌 Vol.30, Webで公開)。論文、講演資料はブログを通じて公開している。「y_miyakeのゲームAI千夜一夜」http://blogAI.igda.jp

《講演者からのメッセージ》
今年は3つの講演を行います。まず、最新のゲームAIの成果を取り込んだキャラクターAIの開発です。主に、RPGにおける意思決定における実装とツールをご紹介いたします。次に、2014年に行ったスクウェア・エニックス アカデミーについてのご報告です。これは、なかなか学ぶ環境のないゲーム産業におけるゲームAI技術を全五回に渡って講演・演習のカリキュラムを組んで実施したもので、その全体像をお知らせします。最後に「人狼知能」コンテストです。こちらは予選を行い「人狼」におけるAIを対戦するエキサイティングな大会です。是非、予選にも参加してください。「人狼知能」プロジェクト http://www.aiwolf.org/