エンタテインメント系の研究者が集う情報処理学会エンタテインメント・コンピューティング シンポジウムでは2014年から学会参加者全員で行うオーガナイズドゲームを実施しています。
オーガナイズドゲームは学会という場で新しいエンタテインメントを経験する、日頃接点のない参加者同士の交流を促進をするなどの目的で始められましたが、他にないユニークな場と参加者の性質も相まって様々な新しい知見が得られるようになってきています。
本セッションではオーガナイズドゲームを軸にエンタテインメント研究のコンテンツへの投入、日常にゲームメカニクスを組み込んで活用すること、ゲームを作る事そのものの教育効果などについてお話しします。
講演者プロフィール
簗瀬 洋平
経歴:
1995年よりゲーム開発者として「ワンダと巨像」「Folks Soul -失われた伝承-」「魔人と失われた王国」などに携わる。
2012年よりリサーチャーに転進、現在はユニティ・テクノロジーズジャパンで学術・教育方面を担当しつつ研究者として活動。
2017年 研究プロジェクト「Unlimited Corridor」で文化庁メディア芸術祭エンターテインメント部門優秀賞受賞
《講演者からのメッセージ》
ゲーム開発者が「当たり前」と思っていることでも、実は他ジャンルにはあまり知られていない知見はたくさんあり、それらがゲーム以外のジャンルに役立つ事も稀ではありません。ゲームの「当たり前」を日常生活や仕事の空間、遊び日常生活や活かすためのヒントをお話しします。
鳴海 拓志
経歴:
2006年東京大学工学部システム創成学科卒業.2008年同大学大学院学際情報学府修了.2011年同大学院工学系研究科博士課程修了.2011年同大学院情報理工学系研究科知能機械情報学専攻助教.2011年より講師,現在に至る.VR,クロスモーダルインタフェースに関する研究に従事.博士(工学).
CEDEC2013では「錯覚を利用した新しい体験のデザイン ~感覚、リアリティ、行動を変える技術~」,CEDEC2014では「クロスモーダルを利用した感情のデザイン 〜高次の心の動きを作るための工学的手法〜」,CEDEC2016では「視覚だけじゃない これからのVRシステム」と題し講演.またCEDECセッションワーキンググループ委員,PERACON審査委員を務める.
《講演者からのメッセージ》
人見知りで他の人に自分から話しかけるのには抵抗がある,偉い先生には話しかけにくい,いろいろな会議参加者に積極的に質問してほしい,そうした会議にまつわるいろいろな悩みをゲーム開発者の力を結集すれば解決できるかもしれません.本セッションでは実際に学会で行った取組みについて紹介しますが,その先にどんな可能性があるか,ぜひ皆さんの意見を聞かせて下さい.