音響空間表現を、音源方角 / 反響 / 遮蔽 の3つに分類し、NieR:Automata の事例に基づいて表現レベルを上げるための実戦的なアプローチについて紹介します。
音源方角についてはステレオスピーカーでも立体感の向上を得られる、フィルターを使った疑似的な立体音響の構成を行っています。
反響については周囲の地形をリアルタイムで判定して、距離 / 材質などに応じて反響を変化させるシステムを作成し、全方位の反響表現と制作の手間の削減を両立させています。
遮蔽については、局所的に配置ツールを利用して設定しています。配置ツールにあると良い機能や、自動化について検討して採用しなかった経緯なども紹介します。
講演者プロフィール
木幡 周治
経歴:
2010年:ローランド株式会社に入社、ギター用エフェクターやループマシンのソフト開発を担当。
2013年:プラチナゲームズ株式会社に入社、サウンド関連のシステム・ツール・エフェクトプラグインなどの開発を担当。
《講演者からのメッセージ》
ゲームオーディオ処理の奥深さ / 面白さが伝わればいいなと思います!
進藤 美咲
経歴:
2008年 サウンドデザイナー としてにプラチナゲームズ入社。
SE制作、Wwise実装、またリードサウンドデザイナーとしても多くのタイトルを担当し、サウンドディレクションも行う。
担当プロジェクト 「ベヨネッタ 」 、「ベヨネッタ 2」、「The Wonderful 101」等
最近では「NieR:Automata」でリードサウンドデザイナーとして、SE制作、Wwise実装、SE全体のシステム構築を担当する。
《講演者からのメッセージ》
アクションゲームをメインに制作していたプラチナゲームズが、RPGの広大なマップにどのように音をつけ、表現していったか。
セッション内容は比較的エンジニアよりではありますが、サウンドデザイナー側から発信して機能実装したものでもあるので、デザイナーの視点から見ても、何か得られるのではないかと思います。