本提案では、多重化多視点多人数が同時にプレイできるVRアーケードゲームシステム「DUAL DUEL」を開発し、複数の異なる映像を異なる方向に同時に表示するディスプレイシステムを利用することで、自己中心視点vs自己中心視点のVRコンテンツを、多視点、対面対戦、神視点、カードゲーム視点、カジノ視点といった複数の視点を観覧者の立つポジションだけで分離可能にする。
プロトタイプの主要コンポーネントは、市販4Kディスプレイとプラスチックレンズを組み合わせた光学系「GAD(Glassless Augmented Display)」と、Unity上で利用できる特殊画像をリアルタイム生成するシェーダー「ExField」により構成される。
本セッションでは、PvP(プレイヤー対戦)FPSをベースにしたHMD使用VRゲームをベースに、提案システムを演出技術として用いた、複数のゲーム表現を同時表示し、HMD等の特殊なデバイスを装着しない周囲の観覧者がゲームプレイへの応援や、ベッティング、広告表示などに参加し、オンラインとオフラインの盛り上がりを融合する新たなVRシステムとしての可能性と、未来のVRエンタテイメントシステムを提案する。
講演者プロフィール
鈴木 久貴
神奈川工科大学情報メディア学科卒業.現在は同大学大学院情報工学専攻所属.
学部の頃から多重化映像技術の研究に携わっており,最近では裸眼立体視を応用した多重化映像技術の研究に従事.
KinectやWiiリモコン等のセンサープログラミング,シェーダープログラミング,
大学で研究する傍らで,学外プロジェクトにも多く参加しており,日本Androidの会学生部(http://student.android-group.jp/)で学生同士のエンジニアリング活動を盛り上げたり,Crazy Dada(http://crazydada.com/)にてアニメーション制作をしたりしています.
《講演者からのメッセージ》
多重化とVRの未来を皆さんとディスカッションできたら嬉しいです!
山口 裕太
神奈川工科大学情報学部情報メディア学科白井研究室所属.
エンターテインメントシステムにおいてのユーザーエクスペリエンスについて研究中.本システムのゲームコンテンツ制作及びユーザーエクスペリエンス設計を担当.
過去にLaval Vitual 2016で本研究の技術部分「GAD」の展示オペレーション経験や,東京ゲームショウにおいて発表したゲームコンテンツ「パパリーマンDays」の制作・展示,埼玉をPRするゲーム「DA・埼玉」の制作・展示経験あり.
《講演者からのメッセージ》
本セッションで発表するシステムは実際に展示も行いますので是非体験していってください!
白井 暁彦
1996年 キヤノン(株)入社,キヤノングループの英国ゲームエンジン開発企業Criterionを経て,2001年 東京工業大学総合理工学研究科博士後期課程に復学,2004年に『床面提示型触覚エンタテイメントシステムの提案と開発』で博士(工学)取得.(財)NHK‐ES,フランスLavalでのVRによる地域振興,日本科学未来館科学コミュニケーターを経て,2010年より神奈川工科大学情報学部情報メディア学科准教授.専門はVRエンタテイメントシステム,メディアアートの工学教育.フランスで18年開催されている世界最大のVRフェスティバル「Laval Virtual」の国際デモ部門ReVolutionのチェアマン.24年続く国際学生対抗VRコンテスト「IVRC」の実行委員・審査員.著書に『WiiRemoteプログラミング』,『白井博士の未来のゲームデザイン ―エンターテインメントシステムの科学―』など.
《講演者からのメッセージ》
多重化映像システムの最新作です,皆さんの目から鱗が落ちることを楽しみにしております!
須貝 孝明
神奈川工科大学 情報学部 情報メディア学科在学中.現在就活中.
《講演者からのメッセージ》
是非,多重化多視点でのゲームプレイを体験してください.