テストの自動化については、以前より様々な議論がなされており、xUnitをはじめとする魅力的なテスティング・フレームワークも整備されています。しかし、それらの多くは「単体テスト」や「結合テスト」にフォーカスしており、もっとも重要な「受け入れテスト」は現在でも人間の能力に依存せざるを得ません。ゲーム開発においても、どれだけ多くのバグを検出し、リリースまでに修正できるかが重要です。コンピュータビジョンの技術を応用すれば、時々刻々と変化し続ける情報を画像解析しながら、端末を自動操作することが可能になります。ゲーム開発の最前線では、どのような取り組みが行われているのか?その具体的な事例を紹介します。
講演者プロフィール
折田 武己
さまざまな基幹系システムの設計・開発を経て、2012年より株式会社Cygamesに教育担当として参画。エンジニアを対象にした技術研修やインターンシップの企画・運営に従事。アルバイト学生の技術指導を兼ねて、業務効率を改善するためのツールの設計・開発にも取り組んでいる。
《講演者からのメッセージ》
コンピュータが自動車を運転する時代です。そろそろソフトウェアの「受け入れテスト」もコンピュータに担当してもらいましょう。Webアプリケーションの場合、そのための環境が十分に整備されています。しかし、これがゲームとなると状況がガラリと変わります。まずはレンダリングされた画像をリアルタイムに認識する技術基盤が必要になります。このショートセッションでは、コンピュータビジョンを「受け入れテスト」に活用する具体的な事例を紹介します。これまでテストの自動化に取り組んで来られた方も、そうでない方も、ぜひ立ち寄ってみてください。