今年それぞれゲームをリリースする5人の独立系ディベロッパーによるパネルディスカッション。
それぞれの開発・パブリッシングの結果を振り返りながら、言葉として定着した「インディー」が内包する多様な価値観や方法論に目を向ける。「こうあるべき」を話すのが目的ではなく「こういうやり方もある」という価値観の多様性についての認識を広めるのが目的。
講演資料
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講演者プロフィール
下田 賢佑
2005年にスクウェア・エニックスで「FF11」のプランナーとしてキャリアをスタートし、2009年に独立。以後「BFB」「FF Agito」「BFB Champions」といったスマートフォン用ゲームにゲームデザイナーとして参加。現在そのような仕事の合間に初のセルフプロデュース作「GDH2030」を開発中。担当はゲームデザイン、ストーリー、プログラミング、BGM、SE、キャラクター原案、モデリング、リギング、アニメーション、一部キャラクターの声。趣味は音楽。MANOWARのツアー引退宣言にショックを受けている。
《講演者からのメッセージ》
今回モデーレーターとしてこのパネルを企画しましたが、議論がしたいというよりも、ゲーム制作に対して色々な向き合い方がある事をここに集まる4人と話したいだけです。「インディーゲーム」という言葉にモヤっとしたものを感じている、いまいちその流れに乗る気になれないという人が聞いたら腑に落ちる話があるかもしれません。ここに来た皆さんが、自分に合ったゲーム制作のスタイルについて考えるきっかけになればと思います。
一條 貴彰
会社員としてゲーム向けミドルウェアの営業を5年間担当したのち、フリーランス化。
個人ゲーム開発者として「Throw The Warped Code Out」名義で活動中。
2014年、PlayStation Vita専用タイトル「CardBoard Cat EP」を開発・配信。
2016年、PC/Macタイトル「Back in 1995」を開発、Steamにて配信。
創作活動と並行して、ゲーム開発者向けツール・サービスを専門としたコンサルティング事業も行っている。
個人・小規模ゲームクリエイターがより楽しくゲームが作れる世の中を目指して活動中。
《講演者からのメッセージ》
ここ数年、個人・小規模ゲーム開発者がゲームを広く配信できるパスが日本でもやっと整備されてきました。
ゲームプラットフォームへの展開を担うパブリッシャーが複数設立され、ゲームハードウェアメーカーの受け入れ態勢も海外水準に並びつつあります。
こうして障壁が無くなりつつある中で、日本で個人ゲーム開発者の数が爆発的に増えるかというと、いまだその兆しは見えていません。
私は、日本では「個人・小規模でゲームを作ってリリースしながら生きる」というライフプランがそもそも確立されていないからでは?という仮説を立て、様々な観点から状況を変えていく方法を模索しています。
本公演では過去のアンケート調査をもとに、開発者が「自由にゲームを作る」活動を維持する方法論を皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。
木村 征史
2010年にiOS向けアプリを開発するために株式会社スバコラボを設立。主に受託開発でアプリを制作する傍ら、子供の頃からの夢だったゲームを作りたいという夢を実現するため、2014年にスマホゲームを開発する会社room6を設立。2015年よりBitSummitや東京インディーフェス、東京ゲームショウなど主にインディーゲーム系イベントに多数出展。代表作はiOS/Android向けゲーム「とっとこダンジョン」「ここっとダンジョン」
《講演者からのメッセージ》
小規模・個人ゲームディベロッパーと一言で言っても、スマホゲーム、インディーゲーム、同人ゲーム、フリーゲームと色々な界隈が存在しています。room6はスマホゲームを主戦場としながらも垣根を越えた繋がりを大事に色々な事に挑戦していってます。いまだ失敗体験しかないroom6ですが、実体験に基づいたリアルなお話しができれば・・と考えています。
三原亮介
iOSアプリエンジニア業の傍ら、ローグライクゲーム「Gesuido」を5年間ほどかけて作り続けている。個人ゲーム開発者の飲み会「Tokyo Indies」の運営チームメンバーでもある。
《講演者からのメッセージ》
ゲーム業界や同人シーンなどともとくに関わりなく、ひとりでゲームを作り続けてきた私について、事例の一つとしてご紹介したいと思います。
若葉 章
2010年より『同人ソフトサークル Project ICKX』を立ち上げ、活動を開始。
プロデュース、ディレクション、開発環境構築、実装、渉外交渉、営業、広報、物流と幅広いタスクを担当。
"シナリオさえ作れれば簡単にフライトアクションを作れる"事を目標に、それを実現するための準備を着々と進めている。
本業はWebエンジニア。
処女作である『EFFY one of unreasonable "if"』(2010)
創作小説とのコラボレーションである『北海の魔女 II』(2012)
独自開発したフレームワークを使った『VERTICAL STRIKE -ALTERNATIVE-』(2013)
初の無償頒布となる『Japanese Otaku City R/C Flight』(2014)
上記を含め、計11本のゲームタイトルをプロデュース、頒布した。(全てPCゲーム)
また、『コミックマーケット』『東京とびもの学会』『デジゲー博』『東京インディーフェス』『東京ゲームショウ』など、同人、インディーを問わず多数のイベントに出展している。
《講演者からのメッセージ》
近年、"インディー"という切り口で露出が増えている個人・小規模ゲーム開発。
日本では1980年代より"自分と同じものが好きな人たちと一緒に楽しむ"ことを目的に"自分たちが作りたいものを作る"、いわゆる"同人"として個人・小規模ゲーム開発が行われていました。
そんな中、我々Project ICKXは"あなたが作りたくて作った作品"をより多くの"自分と同じものを好きな人たち"へ届けるおてつだいをしています。
その一環として"継続的に開発を続けるため"に、"実生活に製作以上の負担を掛けない"スタイルでの開発のサポートも行っています。
"それで生活をしたい"インディーとはまた違った、"生活と切り離された"同人の観点から"継続できるゲーム制作"に切り込みます。