マシンスペックが上がったことにより進化するのはグラフィックだけではない!WAVを鳴らすだけの時代はそろそろ終わりです。UnrealやMax/MSPでも活用されているようなノードベースのツールを用いてプロシージャルオーディオ表現を行い、それを実際にゲームワークフローに組み込んだ事例を紹介します。私たちは独自にノードベースのツールを作成しました。サンプル単位で制御するシンセサイザーモジュールをノードツールで組み合わせることでプロシージャルオーディオを用いた次世代の音響表現の追及は大幅に効率化されました。そしてノードツールのメリットを生かしつつ、ゲーム実装(移植)の効率化と処理の高速化を実現させるためにコードジェネレート機能を実装。完全なるデータドリブン『コードいらずのプロシージャルオーディオ』をゲームワークフローに組み込むことに成功しました。『REAL DRIVE』におけるエンジンサウンドはこの一例となります。ノードツール制作の概念や開発に関するノウハウ、コードジェネレートのしくみやデバッグのノウハウ、ノードツールの応用事例や可能性など、ノードベースで創る次世代ワークフローの魅力をお話しします。
講演者プロフィール
伏見 洋人
2004年 ヤマハ株式会社入社 シンセサイザーMOTIFシリーズの開発に携わる
2008年 株式会社バンダイナムコゲームス(旧)入社
2011年 CEDECにてエンジンサウンドシンセサイザーについて講演
オーディオプログラマとしてWindowsアプリケーションの開発を中心に活動中
サウンド部のネット放送ではオーディオ刑事としてドラマ出演中
Twitter: https://twitter.com/gasmatch
Facebook: https://www.facebook.com/gasmatch
Bandcamp: https://fushimihiroto.bandcamp.com/
《講演者からのメッセージ》
ノードベースツールによるリアルタイムシンセサイズができる環境が整ってきました。お話する事例以外にも色々面白いことができる可能性を秘めているのではないかと感じています。
皆様にとっても多彩な表現、もっと面白い表現、を作り出す一助になれば幸いです。
久保田 裕章
2010年 株式会社バンダイナムコゲームス入社後、コンシューマゲーム、アーケードゲーム、パチスロ関連など、様々なプラットフォームでの開発に携わる。
2013年よりオーディオプログラマとして様々なプロジェクトに携わり、サウンドライブラリ開発/サポートをはじめ、サウンドクリエイター向けのツール開発、プロジェクトにおけるサウンドプログラム実装、技術研究等に従事する。
過去に携わったタイトル:
REAL DRIVE, VR ZONE(脱出病棟Ω, SKIRODEO), 鉄拳タッグトーナメント2, パチスロ鉄拳2nd・パチスロ鉄拳3rd など
《講演者からのメッセージ》
ゲーム業界に限った話ではありませんが、オーディオプログラマが実現できることがまだまだ数多く残されていると常々感じています。
今回ご紹介するのはバンダイナムコスタジオのサウンドチームにて取り組んだ事例のほんの一部ではありますが、
これらを通して得られた知見が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
中西 哲一
1996年(旧ナムコ)入社。ACE COMBAT/RIDGE RACERシリーズを中心に、コンシューマ、アーケード、モバイル、VRコンテンツなど幅広くタイトル開発に携わってきました。サウンドデザイナーとプログラマの橋渡し役を行うテクニカルなサウンドデザイナーとして活躍。CEDEC運営委員(2011-2016) サウンド分野 担当。IGDA Japan SIG-AUDIO副世話人。Twitter(nakany765)、 Facebook(facebook.com/nakany765)
最近関わったタイトル:ACE COMBAT INFINITY、ドリフトスピリッツ、Star Wars: Battle Pod、リアルドライブ、サマーレッスンDEMOなど
《講演者からのメッセージ》
既存のサウンドシステムとリアルタイムシンセサイズの融合で、多彩な表現力を持つインタラクティブな音作りを開拓しましょう!先はまだまだ長そうですが、とても楽しいです!