ビルドエンジニアを「専任」でやってみた ~「動けばいいや」は許しません!~

タグ:
日時:
2016年08月24日(水)11時20分〜12時20分
形式: チュートリアル
受講スキル:
ゲーム開発現場において、「ビルド」や「環境整備」など、ゲーム実装以外の技術に広く興味がある方を対象としています。 特に、Jenkinsや、静的解析ツール、SCM、分散ビルド などのキーワードに反応する方、気になる方を推奨します。
受講者が得られるであろう知見:
【エンジニアの方】 開発環境の整備を「片手間で済ませること」に対する問題意識と、環境整備の具体的な事例 【学生や、この職種を知らない方】 プログラムを書く以外に、ソフトウェアエンジニアが担うべき仕事の一例
セッションの内容

開発環境の整備は、「必要だ」と分かってはいても、ゲームの実装に直接寄与するものではないため、プログラマが「片手間で」行っていることが多いのが現実だと思われます。

私達は、これまで2年間、社内フレームワーク開発のプロジェクトで、認知され始めて日の浅い、ビルドエンジニアリングという職種を、「専任」してきました。
具体的には、以下のような「ビルド」に関わることを幅広く扱っています。
- CI(継続的インテグレーション) や CD(継続的デプロイ)
- バージョン管理
- ビルド時間の短縮
- コード品質の向上 や 自動テスト

本セッションでは、「ビルドエンジニア」という職種の紹介を通して、開発環境の整備が「簡単に・片手間」では難しくなっていること、また、専任する意義を説明します。


講演資料

  • C16_148.pptx

※資料のダウンロードにはログインが必要です。


講演者プロフィール

篠崎 旭

篠崎 旭
所属 : 株式会社バンダイナムコスタジオ
部署 : 技術統括本部 技術本部 技術戦略部 コアテクノロジー1課
役職 : ビルドエンジニア

2013年に株式会社バンダイナムコスタジオに技術研究職として入社。
ツール・ライブラリ開発に関わる中で、自動ビルドや自動テストなどに興味を持つようになり、社内初の専任ビルドエンジニアを志願。以後、現在に至るまで2年ほど、内製フレームワーク開発のためのビルド環境の構築・保守に従事。
最近では、フレームワーク開発のみにとどまらず、利用側であるゲームプロジェクトにも出張して、社内でビルド環境の構築を推進している。

《講演者からのメッセージ》
チュートリアルセッションでは、業務の紹介を通して、ビルドエンジニアという職種のアピールをさせて頂きます。 まだまだ歴史の浅い職種なので、これを機会に少しでも知名度が広がればいいな・・・・ と考えています。 私自身は、学生の頃から、ゲーム開発をしているはずが、肝心のゲームそっちのけで環境構築ばかりやっていたタイプです。 「意味もなくVisual Studio の設定を弄って比較してみる」「コミット.bat を作ってみる」などなど。 このような性質や経験が、ビルドエンジニアという職種を務める上での下地になっています。 既に環境構築に問題意識を抱えているプログラマの方はもちろん、 当時の私と同じように、「ゲーム実装以外の面でゲーム業界に関わりたい。でもそれが仕事になるのだろうか?」とお悩みの学生の方、大歓迎です!

共同研究・開発者

増山 隆司 (株)バンダイナムコスタジオ
石丸 健児 (株)オーパス