2012年のCEDECではiPhone版の音楽ゲーム、グルーヴコースターについてゲームデザインやサウンドデザインの解説を行った。その後、2013年の11月にグルーヴコースターのアーケード版をリリースすることが出来たが、その開発過程で得られた「iPhoneとアーケードの音楽ゲームの違い」「アーケードならではのサウンドデザイン」さらにはそこから発展した「音を体感するためのデバイス」の解説を行う。このことを通して音楽ゲームやアーケードゲームのサウンドデザインについて考える機会としたい。
講演者プロフィール
小塩 広和
株式会社タイトーのサウンドチーム「ZUNTATA」所属のサウンドデザイナー。
作曲・効果音制作・サウンドエディットだけではなくプログラムや筐体のスピーカー設計などにも首を突っ込むこと多数。ゲームのサウンドデザイナーという立場を一歩進め、サウンドを起点としたゲームデザイナーでありたいというのが最近のモットー。
代表作は「スペースインベーダーエクストリーム」シリーズ、「スペースインベーダー インフィニティジーン」シリーズ、「ダライアスバースト」など
最新作はスマートフォン/アーケードで稼働中の「グルーヴコースター」シリーズ。
《講演者からのメッセージ》
CEDEC2012に引き続き「グルーヴコースター」を題材に講演させていただけること、大変光栄に思います。
2012年では「グルーヴコースター」のサウンドシステムについて解説しました。
今回はそのゲームがアーケードゲームになったらというお話です。
アーケードゲームではコンシューマーと異なり筐体の設計があるため、物理的なサウンド環境を比較的自由に構築することができます。
ただし、プレイされる環境がコンシューマーと異なるため、それを考慮したサウンドデザインが必要になります。
また、プレイスタイルについても異なる部分が多くあります。
このようなアーケードゲームのサウンドデザインにおける面白さや苦労について、音楽ゲームをiPhoneからアーケードに移植した経験を通して、わかりやすくお話できればと思います。
そしてこの講義が少しでも面白いと思った方は、ぜひ1日1回ゲームセンターに通いましょう!
PLAY MUSIC♪ PLAY GAME CENTER♪
石川 勝久
1990年 株式会社タイトー入社
効果音専門クリエイターとしてアーケードからモバイルまで数々のゲームサウンドに関わる。
近年はサウンドディレクターとしてゲームサウンド全般の演出に関わることも多い。
また、タイトーサウンドチーム"ZUNTATA"のブランドマネージャーとしても活動しており
数々のアルバム・イベントの企画制作やWEB( http://zuntata.jp )やSNSなどを使った情報発信を行っている。
代表作(効果音):「メタルブラック」「ダライアス外伝」「サイキックフォースシリーズ」「ダライアスバーストシリーズ」ほか多数
《講演者からのメッセージ》
我々、タイトーサウンドチーム"ZUNTATA"は長年に渡りアーケードゲームのサウンドを作り続けてきました。
それは音的に恵まれているとは言えないゲームセンターという環境の中で、いかにプレイヤーに
音を届けるかという試行錯誤の歴史と言っても過言ではありません。
今回は音楽ゲームという、特に音がゲーム性に密接に関わっているものを題材にして、
アーケードゲームサウンド制作ならではのノウハウをお話したいと思います。
このノウハウはアーケードだけでなく他のジャンルでも生かせると思いますので
ぜひたくさんのご参加をお待ちしております。