本セッションでは長期運営中のゲームタイトル開発において、デザイナーが作業環境で作成したデータを実機で結果を確認するまでの複雑なパイプラインの自動化に取り組んだ事例から、CIツールJenkinsでの具体的な実現方法を切り出してTipsとして紹介したいと思います。
アプリケーションの自動ビルドに広く使われている自動化フレームワーク/CIツールのJenkinsですが、プログラムのビルドだけに留まらず、デザインデータのコンバートやファイルサーバへのコンテンツの配置など様々な作業を自動化・統合可能です。今回は基本的なオペレーションを全てデザイナーが行うようなケースを事例として取り上げ、そこまで自動化するために用いた具体的なテクニックを紹介します。
Jenkins: http://jenkins-ci.org/
以下、紹介予定のTipsを挙げます。
・既存の大量のバッチ処理をJenkinsで繋ぐ
・パラメータを使う
・説明や結果の見せ方を工夫する
・通知設定を丁寧に行う
より高度な使い方として、以下2点
・デザイナーが普段使っているExcelシートを入力として使用する
・Jenkins標準の設定やプラグインではどうしても手が届かないところをなんとかする
講演者プロフィール
粉川 貴至
2008年株式会社セガにプログラマとして入社。Jenkinsを用いたビルド自動化や開発ワークフローの効率化を中心に従事。
最近の興味はQAエンジニアリングとテスト効率化。
CEDEC2011から運営委員としても活動。プログラム(プロダクション分野)/ システム / CEDiL ワーキンググループ担当。
最近の講演:SAPPORO CEDEC 2014 「すばやく、堅実に開発を行うためのQAエンジニアリングという考え方」
ラウンドテーブル主催:KANSAI CEDEC 2015 「自動化担当課題共有ラウンドテーブル」など
寄稿:「ゲームクリエイターが知るべき97のこと」、オライリージャパン、2012
《講演者からのメッセージ》
昨年の事前に課題を挙げて頂くラウンドテーブル形式が好評でしたので、今回も同様のレギュレーションで開催します。まだまだ業界全体で協力して育てていくべき分野だと思いますので、現場でお困りの課題を持ってどしどしご参加ください。
ショートセッションでは1つ尖った事例もご紹介します。