双方向パストレーシング(BDPT)の基礎からOpenCLによる実装まで

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日時:
2015年08月28日(金)17時50分〜18時50分
形式: レギュラーセッション
プラットフォーム: その他
受講スキル:
コンピュータ・グラフィックスの基礎知識 GPU, OpenCLの基礎知識 モンテカルロレイトレーシングの基礎的な理解があるのが望ましいが必要ではない
受講者が得られるであろう知見:
モンテカルロレイトレーシングのアルゴリズムの理解 双方向パストレーシング(BDPT)の各種アルゴリズムの理解 OpenCLを用いた双方向パストレーシングのGPUへの実装方法
セッションの内容

近年、ゲームグラフィックスにおいて大域照明の近似手法や物理ベースのレンダリングなどが盛んに研究開発され、ゲームに用いられるようになってきました。これらのアルゴリズムで解こうとしているのはレンダリング方程式であり、その解を求める有力な方法としてモンテカルロレイトレーシングがあります。レンダリング方程式の解を求める方法の仕組みを知っておくことは、リアルタイムの手法においてどのような近似をするべきかなどの決定をするのに役立ちます。本セッションは昨年までのセッションである”モンテカルロレイトレーシングの基礎からOpenCLによる実装まで“の続編という位置づけになります。これまでのセッションではパストレーシングの理論と実装の説明を行いましたが、本セッションではパストレーシングが苦手とするようなシーン(収束が悪い)でも、速く収束する双方向パストレーシングについて説明します。まず双方向パストレーシングを理解するために必要な基礎的な知識について説明し、双方向パストレーシングのアルゴリズムの説明に移ります。双方向パストレーシングのアルゴリズムの説明ではクラシカルなアルゴリズムについて説明し、その後GPU上での実装に適したアルゴリズムを二つ説明し、それらをどのようにOpenCLのカーネルとして実装したかについて説明します。最後にパストレーシングのコードを元にどのように双方向パストレーシングに拡張したかについて説明していきます。


講演資料

  • 62_1.pdf
  • 62_2.pdf

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講演者プロフィール

Takahiro Harada

Takahiro Harada
所属 : Advanced Micro Devices, Inc.

Takahiro Harada is a researcher in AMD's office of the CTO where he is exploring the possibility of GPU computing, mainly focusing on application to physics simulation. Before joining AMD he engaged in research and development on real-time physics simulation on not only PC but also game consoles at Havok. Before coming to industry, he was in academics as an assistant professor at the university of Tokyo where he also earned his Ph.D. in engineering.

Publications
- GPU Pro 6
- GPU Pro 5
- GPU Pro 4
- ゲーム制作者のための物理シミュレーション 剛体編
- Computer Graphics Gems JP 2012
- Heterogeneous Computing With OpenCL
- Game Physics Pearls
- etc...

《講演者からのメッセージ》
アカデミックな書籍等で読むと難しそうに書いてあることも、実際はそんなに難しくないことが多いです。参加していただいた方々に本題を直感的に分かりやすく理解してもらうことができるような講演を目指します。

池田翔

池田翔
所属 : 株式会社リコー

2015年 広島大学 大学院工学研究科 情報工学専攻を修了。現在は株式会社リコーに勤務中。

《講演者からのメッセージ》
OpenCLやBDPTに興味のある方は是非聞きにきて下さい。OpenCLでBDPTを実装したくなるような講演になるよう頑張ります!!

共同研究・開発者

藤田将洋 (Light Transport Entertainment, Inc.)