スクウェア・エニックスが今年3月から運営を開始したHEAVENSTRIKE RIVALS(ヘブンストライクライバルズ)は
「日英のクリエイターがコラボして制作する、全世界に同時配信してヒットを狙うリアルタイム対戦型ストラテジーゲーム」です。
言語、時差、距離、ゲームの好み、マネタイズ企業文化の違いにチャレンジしながらプロジェクト立ち上げから完成とサービス開始までに直面したさまざまな問題やケーススタディを共有させていただけたらと思います。
講演者プロフィール
清水佑輔
家庭用ゲームソフト開発会社にてプログラム、仕様設計、シナリオ、ゲームデザイン、レベルデザインを経験後、2011年スクウェア・エニックス入社。ファイナルファンタジー13-3ライトニングリターンズでレベルデザイナーを担当。現在は第8ビジネスディビジョンにて「エンペラーズサガ」運営ディレクション、「ヘブンストライク ライバルズ」では日本側の開発ディレクションと開発マネジメントを担当。平日はゲーム開発業務、休日も趣味でインディーゲーム開発な日々を送る。
《講演者からのメッセージ》
どう考えてもA案というトピックに対して、B案を真剣に推してくるイギリス人がいたらあなたはどうしますか?
「困った…」「ありえない…」とあなたが感じていたならば、向こうも同じことを感じているはずです。
そんなことが多々ありながら(今でも少しありつつ)、それを乗り越えて完成、運営に至るヘブンストライクライバルズの経緯をお話させていただけたらと思います。
今後さらに激化するモバイルゲーム競争で、コンテンツを世界で売ることの必要性は上がっているものの、その取り組み方に悩んでいる方は多いのではないかと思います。
これらに対する唯一の正解というものはないと思います…が、私たちがお話させていただく経験が、みなさまの判断材料としてお役に立てればと思います。
大槻一彦
1,000億円の取引をするファンドマネージャーから1銭の値引き交渉をするバイヤーまで経験し、統計理論とデータマイニングを駆使する解析担当として面白法人カヤックに入社。ゲーム事業部の全タイトルに参加するとともに、プレイングマネージャーとしてネイティブアプリへの早期参入と連続リリース、運営手法の確立など、同社を上場へと進ませる原動力となる。スクウェア・エニックスでは拡散性ミリオンアーサーの最後の運用ディレクターとしてクローズを見届ける。現在はヘブンストライクライバルズの運営プロデューサーとして英日のチームを率い同タイトルの舵取りを行なう。「ヒットゲームの訴求構造分析」などの論文も発表している。
《講演者からのメッセージ》
英「離脱が多いのはゲームが簡単過ぎてつまらないからだ。難易度を上げるぞ!」
日「おいちょっと待ってくれ!日本では難易度を下げるのがセオリーで・・・」
「ヘブンストライク ライバルズ」はあえて日本語版と英語版(世界版)を同じサーバーで運営しています。「面白いゲームは国内でも海外でも同じ運営で良いはずだ。」そんな乱暴でチャレンジング、でもシンプルで本質的な問いに答えるべく運営を行っています。そこから見えてくるのは国境を超えたゲームの本質ではないでしょうか。海外でも通じるゲームを作りたいと思っている方にはもしかしたら成功のための良いヒントが見つかるかもしれません。