音が映像作品の「でき」を決める-音と映像の相乗効果-

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日時:
2010年09月01日(水)13時30分〜14時30分
形式: セッション(60分)
受講スキル:
基本スキルとしては、映像に対する「音」に興味のある方。 ゲームサウンドのデザイナ、ディレクタなど、音の制作業務に携わる方。 「音」との相乗効果によって、映像のクオリティを高めたい方。
受講者が得られるであろう知見:
・映像作品において音のチカラを有効に活かす方法についての科学的知見。 ・本セッション受講によって、あらためて「音」に対する考え方を深めていただきたいと思います。
セッションの内容

映像メディアは,映像だけでは成り立たちません。必ず「音」を伴っています。映像表現における音の役割は多岐に渡りますが,いつも「脇役」扱いです。しかし,主役の「映像」が引き立つのは,「脇役の音がうまく機能して」こそです。「音」が映像に命を吹き込み,「音」がストーリーを語り,「音」が感動を生み出すのです。ゲームの世界でも,音の効果は欠かせません。「音」が虚構の世界にリアリティを与え,ゲームにのめり込ませるのです。私の研究室では,音と映像の相乗効果を科学的に実証してきました。感性にアピールする「音」のチカラを引き出す術を示したいと思っています。


セッションのサブタイトルでもある「音と映像の相乗効果」。ゲーム開発現場でも頻繁に話題になるキーワードではありますが、なんとなく理解しているようで、実は感覚的な面でしか捉えてこなかったのでは無いでしょうか?
本セッションでは、九州大学で長年研究を続けてこられた岩宮教授をお招きし、学術的な面から「音」の必要性と魅力、そして映像との関連性について講演いただきます。
これからのゲームオーディオ&ビジュアル開発のヒントになるであろう貴重なお話を、ぜひお聞き下さい。


講演資料

  • C10_I0016.pdf

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講演者プロフィール

岩宮 眞一郎

岩宮 眞一郎
所属 : 九州大学
役職 : 芸術工学研究院 教授

九州芸術工科大学音響設計学科卒。工学博士。音の主観評価,音と映像の相互作用,サウンドスケープ,音のデザイン等の研究に従事。著書に,音の生態学-音と人間のかかわり-(コロナ社,2000),音楽と映像のマルチモーダル・コミュニケーション(九州大学出版会,2000),音のデザイン―感性に訴える音をつくる―(九州大学出版会,2007),よくわかる最新音響の基本と仕組み(秀和システム,2007),CDでわかる 音楽の科学(ナツメ社,2009)など。日本音響学会佐藤論文賞,日本音楽知覚認知学会論文賞,日本騒音制御工学会研究功績賞(論文)受賞。木村カエラ「+1」特典DVDの「木村カエラの映像実験室」で解説。