『アストロボット』では、従来の剛体物理シミュレーションに加えて、流体や弾性体、クロス、リアルタイム破壊といった、PS5の処理能力を生かした高度な物理演算を活用し、ゲームプレイやステージ内のインタラクションを豊かにするための取り組みを行いました。本講演では、これらの技術を物理シミュレーションパートと、グラフィックスパートに分けて解説します。前半の物理シミュレーションパートでは、それぞれの物理演算の実装方法の詳細と、ゲームプレイの活用事例を紹介します。後半のグラフィックスパートでは、物理演算と連動した流体レンダリング、モデルの切断・変形処理、インタラクティブな水面描写などの技術的な解説を通じて、それらがどのようにゲーム体験の一部としてデザインされたかをお話しします。
講演者プロフィール
吉田 匠

大学ではVRやARに関する研究に従事し、2011年に博士号(情報理工学)を取得。2011年に株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメントに入社。Team ASOBIにチーム立ち上げ初期から所属している。ゲームプレイプログラマとして『THE PLAYROOM』、『THE PLAYROOM VR』、『ASTRO BOT: RESCUE MISSION』、『ASTRO’s PLAYROOM』、『ASTRO BOT』に携わり、AR/VRインタラクション、キャラクター制御、物理シミュレーションなどを担当。
《講演者からのメッセージ》
『アストロボット』では、「触っているだけで楽しく、爽快な体験」を提供するために、高度な物理シミュレーションを使った新しいゲームプレイが多く盛り込まれています。このセッションでは、物理演算によってゲームにどんな楽しさが加えられるのか、動画を使いながらわかりやすく解説しようと思います。
山口 太

1995年にゲーム業界でのキャリアを開始し、2001年に株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントに入社。
2020年より Team ASOBI に所属。
"THE PLAYROOM VR", "ASTRO BOT Rescue Mission" におけるグラフィックスライブラリ提供、
"ASTRO's PLAYROOM", "ASTRO BOT" などにおけるグラフィックスプログラムを担当。
《講演者からのメッセージ》
Team ASOBI は、遊び心を大切にしたゲームプレイ/体験を追求している開発スタジオです。
グラフィックスについても、単にリアルな見た目ではなく、「プレイヤーが触れて楽しめる表現」が求められました。
本講演のグラフィックスパートでは、それを支えるいくつかの技術的な実装について、可能な限りわかりやすくご紹介したいと思います。
私たちの経験が、皆さまの開発に少しでもお役に立てれば幸いです。