本セッションでは、大規模イベントの配信を支えるために私たちが実施したクラウドアーキテクチャの強化施策と、更なる大規模イベントに向けた改善や社会インフラとしての進化について共有します。
従来の技術的負債を解消しながら、大規模トラフィック時のキャパシティ管理やオートスケール戦略、サービスメッシュ導入による通信制御・可観測性向上、モニタリングシステムの最適化など多角的なアプローチを実施しました。
過去のイベントを通じて得た学びを活かし、負荷試験やログ分析からクリティカルパスを抽出するとともに、障害時も小さく壊れるための耐障害設計を徹底。さらに、ピーキーなトラフィックや DDoS などのセキュリティリスクにも多層防御で対応し、社会インフラとしての信頼性をより強固にしました。
これらの取り組みは単なるイベント対応にとどまらず、次世代の大規模配信プラットフォームや社会インフラとしての進化に寄与するものです。本セッションを通じて、大規模ライブ配信の裏側でどのようなクラウドアーキテクチャが進化してきたのかを知り、今後のシステム設計・運用に役立つ具体的なノウハウをお伝えします。
講演者プロフィール
永岡 克利

2011 年サイバーエージェントに中途入社。 Ameba の共通基盤、プライベートクラウド、メディアサービスの開発を経て、2017 年「ABEMA」に参画。プロダクト開発のテックリードを経て、2019 年より Cloud Platform Team の Manager として ABEMA のクラウドソリューション全般を担当。 2024 年より Platform Division の Principal Engineer として従事。2025 年からサイバーエージェントで Cloud Architect (Google Cloud) 領域の Developer Expert を務める。
《講演者からのメッセージ》
ゲーム業界とは異なりますが、突発的なピーキーな負荷に対する技術的挑戦は近い部分があると思いますので、ぜひ皆様と議論できると嬉しいです。
辻 純平

2013年に新卒で株式会社サイバーエージェントへ入社。ブラウザゲーム、ネイティブゲームのバックエンドとして従事し、2014年に音楽ストリーミングサービス「AWA(アワ)」の創立メンバーとして貢献。2019年から、新しい未来のテレビ「ABEMA」のバックエンド・データマネジメント・SREを担当。2022年の大規模イベントではAPIの負荷対策リードとして大規模なリアーキテクチャを実施。現在はバックエンドのDirectorとして従事。
《講演者からのメッセージ》
ゲームとは違う業界にはなりますが、皆様の知見の手助けとなれば幸いです。