モーション・マッチングは、あるアニメーションから別のアニメーションへの遷移を自動化するアニメーション技法です。ゲーム業界では、ごく一部の先駆的なタイトルで採用されてきましたが、Unreal Engine 5.4より、この技術をどなたでも、どのプラットフォームでもご利用いただけるようになりました。
この機能をうまく利用すれば、アニメーション関係者は「ステートマシン蜘蛛の巣地獄」や「仕様変更で新しい遷移が追加されたけど、遷移アニメーション誰がどう作るんだ問題」といった現場の苦悩を緩和し、なおかつアニメーション品質も高められる可能性があります。
本セッションでは、UE5.4の「モーション・マッチング」と「Choosers」機能を取り上げ、モーション生成やアニメーション管理労力の軽減に活用する可能性を探っていきます。また、モーション・マッチングの現時点での限界点の確認や、現場が用意しておくべきアニメーションデータの内容や量についても論じていきます。
講演者プロフィール
湊 和久
PCゲーム開発のプログラマ、アニメ制作のアニメーターを経て、日本および外資系の大手ゲーム開発会社でアーケード、家庭用、モバイルなどのゲーム開発に長年従事。2023年より現職。 自著に転職前に書き上げた『Unreal Engine 5で極めるゲーム開発』 (2023)、翻訳監修に『ゲームエンジンアーキテクチャ 第3版』 (2020)などがある。
《講演者からのメッセージ》
より便利な技術を、職種関係なく多くの人が使いこなすことで、ゲーム開発から雑務を減らし、持ち時間をゲームの面白さやクオリティ向上にバンバン突っ込めるよう世界の実現を夢見て日々働いてます! CEDECでたくさん情報交換しましょう! よろしくお願いします!