ゲーム業界のインフラエンジニアがこぞって頭を悩ませている課題として、データベースの水平シャーディングを前提としたサイジングがあげられると思います。想定されるDAUなどからシャーディングに落とし込むというプロセスは、言うのは簡単ですが実際の設計は困難を極めます。また、想定と異なればどのタイミングでサービスを止めて、どうスケールするかを考えなければなりません。
パンドランドでは前述の課題解消のため、TiDBと呼ばれるNewSQLデータベースを利用しています。TiDBはこれまでのデータベースとは違い、メンテナンス時間を設けなくてもサービスインしたままエンドユーザーへの影響なくデータベースの拡縮が行えます。本セッションは、パンドランドのリリース後、実際にTiDBをどのように運用しているかその裏側をのぞき見るセッションです。
講演者プロフィール
開 哲一
1973年生まれ、兵庫県出身。奈良先端科学技術大学院大学を卒業後、ソニー株式会社で新規サービスやアプリケーションの研究開発に従事。その後、現ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社で数々のウェブサービスを開発。モバイルブラウザ向けソーシャルゲームの企画開発を経て、タノシム株式会社では取締役CTOに。さらに現職ではエンジニアを統括するVPoEという立場で、エンジニア組織の成長と生産性の最大化を担う。
《講演者からのメッセージ》
ワンダープラネットではかねてより、MySQL互換のNewSQLであるTiDBを検証してきましたが、いよいよ「パンドランド」のローンチに伴い、実運用に入ります。
PingCAP社と並走しながら検証やローンチ準備を進める中で得られた知見や、また本番環境で実際に運用することによって得られた知見などを共有できたらと思います。
日下 太智
SIerにて国内外問わずEC/小売/製造/サービス/メディア・出版業など様々な業界のシステム導入プロジェクトのPMや設計・開発〜保守運用など幅広く経験。SaaS ERP製品のデリバリー部門のマネージャーとしても従事。
現在は分散型データベースであるTiDBを運営するPingCAPのシニアソリューションアーキテクトとして、ゲーム業界を中心に様々な業界のお客様にプリセールスや導入、移行支援を行っている。
《講演者からのメッセージ》
ゲーム業界のエンジニアの皆様が頭を悩ませている課題として、データベースの水平シャーディングを前提としたサイジング、スケーラビリティ、可用性(どうダウンタイムなく運用するか)などがあると思います。
本セッションでは、それら課題のソリューションとされている“NewSQL”であるTiDBの特徴やアーキテクチャにも触れながら、実際にTiDBを使ってゲームタイトル運用されているワンダープラネット様の事例ベースに"TiDBの実際"をご紹介します。