昨今のゲーム業界では、長年愛されているコンテンツの力を活かし新たなプラットフォーム及びゲームジャンルに拡張させることは珍しくありません。「GRANBLUE FANTASY: Relink」は、今年10周年を迎える「グランブルーファンタジー」を原作とする、コンシューマー向けのアクションRPGです。長年にわたり多くのプレイヤーに愛され続けてきた多数の2Dキャラクターの魅力を損なうことなく3Dモデルに昇華するにあたってリグ制作者には、プレイヤーの期待を裏切らないクオリティと大量のアセット量産を実現する役割が求められました。制約のあるリソースとレギュレーションの中でそれらの課題を解決するため、高品質化・効率化の両方面から実施した課題解決までのプロセスを解説します。
講演者プロフィール
神田 遼
CG映像制作会社を経て2019年に株式会社Cygamesに合流。
『GRANBLUE FANTASY:Relink』のリグパートのリーダーとして、キャラクターリギング制作と揺れもの設定を担当。
《講演者からのメッセージ》
『GRANBLUE FANTASY:Relink』は20を超えるプレイアブルキャラクターを使用することができ、それぞれユニークなプレイスタイルを体験することができます。
本作ではその他にも数多くのNPCやエネミーキャラクターが登場し、それらもすべて一体一体丁寧に制作されています。
ゲーム中のキャラクターの魅力を最大限引き出すリグ制作とグラブルの世界観を表現する揺れものシステムのこだわりについて余すことなく紹介します。
仲元 侑李
ゲーム会社でエフェクトシステム関連、MMORPGの開発と運営などを担当。
2020年2月に株式会社Cygamesへ入社。
『GRANBLUE FANTASY: Relink』のクロス・ヘアシミュレーションシステムの開発を担当し、風/UI/カメラシステム関連にも携わっている。
《講演者からのメッセージ》
アート領域に物理シミュレーションベースのシステムを導入する際に、
リソース制作と他のセクションとの表現調整の往復でパラメータの管理が混乱しやすく、予想外のバグがよくあるため、
パラメータの切り分けとラッピングで、複数セクションの同時作業を支えながらユニーク表現を導入し、
アーティストドリブンを可能とするシステム構築のテクニックとノウハウを共有します。