FINAL FANTASY VII REBIRTH では前作までと比較して広大なフィールドになった分だけサイドコンテンツも多くなり、
それに合わせて実装上ではカットシーンではない、カメラ付きの会話イベントについても量産体制の再構築と品質の向上が求められました。
本セッションでは、このような課題に対してどのような仕組みで改善に取り組んだのかという事例を中心に、
本作におけるアニメーションに関するワークフローやプロシージャル関連のツールについて解説致します。
膨大なコンテンツを作成するために必要だった自動生成と、品質の向上のために必要だった手動調整のバランスについても参考になると思います。
講演者プロフィール
原 龍
2017年に株式会社スクウェア・エニックスに入社。 FINAL FANTASY VII REBIRTH ではランタイムアニメーション制御やカメラ付き会話イベントの自動生成を中心に、各種ツール開発、アーティスト作業環境整備、社内の技術支援部門が提供するパッケージの導入等を担当。
【CEDEC2020】『FINAL FANTASY VII REMAKE』におけるキャラクターアニメーション技術
【CEDEC2022】機械学習によるリップシンクアニメーション自動生成技術とFINAL FANTASY VII REMAKEのアセットを訓練データとした実装実例
《講演者からのメッセージ》
工数の問題で全てをカットシーンにすることはできないから簡易的な仕組みで量産しようという話から始まり、いざやってみるとリピート感が強かったりカットシーンとの繋ぎ等で品質の低下が目立つと言われ、品質を上げようにも専門スタッフではないので難しいというのは多くのゲーム開発現場で抱えている悩みかと思います。そんな状況に少しでも抗おうとしている発展途上のお話です。まだまだ人力に頼っている部分は多いものの、今作で取り組んだ内容の着地点について共有できればと思います。