本セッションでは、革新的な描画手法として現在高く注目されている仮想化ジオメトリシステムの設計と実装について紹介します。
圧縮されたメッシュのストリーミング、GPUで行うカリングとLOD判定、そしてインダイレクト描画命令によるメッシュクラスターレンダリングを組み合わせたシステムは「仮想化ジオメトリ」として一般的に定義されています。このようなシステムは構造が複雑で、PCやハイエンドコンソールに限られた手法として認識されています。
この技術をよりたくさんの開発者とユーザーの手に届けるために、よりフィデリティの低いプラットフォームとコンテンツに合う比較的ライトウエイトな仮想化ジオメトリシステムを提案します。そこで、他のシステムの事例と少し異なるアプローチを取った実装ポイントをいくつか紹介します。
講演者プロフィール
キュウ キャル
日本の大手ゲーム会社でグラフィックス関連の研究開発勤務を経て、2023年にユニティ・テクノロジーズ・ジャパン株式会社へ入社。
現在Unityを使った他社スタジオのゲームの最適化、分析、共同開発等をグラフィックスエンジニアとして取り組んでいる。
高度なレンダリング技術を様々なゲームでより簡単に適用できるためのツール開発を担当。
《講演者からのメッセージ》
はじめてのCEDEC参加で講演を担当することができるのを非常に嬉しく思っております。
皆様にとって少しでも有意義な情報を得ることができたら幸いです!
南 相培
過去に「エースコンバット」シリーズや「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズなど、多くの人気
ゲームの開発を手がけてきました。その後、内製のゲームエンジンの開発にも取り組み、現在は
Unity Game Studios で日本のエンジニアリングチームを率いています。
《講演者からのメッセージ》
仮想化メッシュはこれからゲーム業界において応用例が増えていくと考えております。また、内製エンジンなど、自前で実装しないといけないケースもあるかと思いますが、その際に本講演がリファレンスとして役に立つことを期待しております。
佐光 一輝
2019 年からゲーム関連ミドルウェア開発会社にてグラフィックスや内製ゲームエンジン関連の技術開発を行い、2023 年より現職。現在は自社製品に関する技術支援などを行っている。
《講演者からのメッセージ》
この講演に皆様の開発のヒントになるようなものがあれば幸いです。