AAAゲームバランス調整の次元の呪い:データ効率・ロバストな強化学習

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日時:
2023年08月25日(金)13時30分〜14時30分
形式: レギュラーセッション(60分)
受講スキル:
本セッションは、AI/ゲームプログラマーやゲームデザイナー、そして一般的にAAAゲームのバランシング・品質管理に興味がある方を対象としています。プログラミングや強化学習の基礎知識は必須ではありませんが、あると役立ちます。
受講者が得られるであろう知見:
強化学習によるAAAゲームの戦闘のバランス調整における主要な課題とそれらに対処する方法(アルゴリズムとエンジニアリング)についての理解を深めることができます
セッションの内容

ゲームバランシングは、ゲーム開発における品質管理の重要な側面であり、手間がかかります。強化学習によるゲームバランス調整を支援するための実用的および理論的な例が増えていますが、現在の最先端の強化学習アルゴリズムはAAA規模のゲームへの応用において重要な課題に直面しています。一つ、複雑なゲームの仕様を学習するには、膨大な量のデータと高価なハードウェアが必要です。二つ、開発中のゲームシミュレーターが不安定です。三つ、ゲームが急速に変わっていくため、過去に学習したAIは使えなくなります。本セッションで、これらの主要な課題に対処するための一連の解決策を共有いたします。効率でロバストなMLフレームワークを実現するための一歩として、スクウェア・エニックスの未発表なAAAゲームの戦闘のバランス調整に応用し、人間の開発者とAIが協力して戦闘のシステムを改善していくシステムとなります。


講演資料

  • CEDEC2023_main_slide_edgar_handy.pptx

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講演者プロフィール

Handy Edgar

Handy Edgar
所属 : 株式会社スクウェア・エニックス
部署 : AI部

立命館大学大学院の情報理工研究科でエンジニアリング修士号を取得して、株式会社 スクウェア・エニックスに機械学習エンジニアとして入社。機械学習・ディープラーニングを実用化して、ゲームコンテンツの制作支援とゲーム開発の効率化の研究に注力している。研究分野:強化学習、生成モデル、機械学習 x 認知科学。株式会社スクウェア・エニックスに入社前は機械学習を実用化した認知科学の研究、VLSI開発、組み込みシステムソフトウェア開発、ゲーム開発に関わった。

登壇歴:
GDC 2022: Emotional Neural Style Transfer: Expressing Character AI Emotion through Paintings
NVIDIA GTC 2022: Expressing Character AI Emotion through Style Transfer Paintings and Neural Music Composition
CEDEC 2022: AIキャラクターが絵を描く:新たなAIキャラクターの感情表現
GDC 2023: AI Summit: The Dimensional Curse of AAA Game Balancing: Data-Efficient and Robust Reinforcement Learning

《講演者からのメッセージ》
AAA級のゲームのボリュームによってバランス調整を行うコストが高くなっていきます。強化学習のようなAIを使ってバランス調整を支援できますが、AAAゲームの複雑さによって様々なハードルがあります。スクウェア・エニックスのAI部でこの問題を解決するために研究してきましたので、その研究成果を皆さんにご共有いたします。

講演は日本語で実施しますので、気軽に来てください。質疑応答も日本語で実施します。

共同研究・開発者

重国 和宏(株式会社スクウェア・エニックス)
柴田 伯一(株式会社スクウェア・エニックス)