最近のブロックチェーンゲーム業界では、「持続可能な経済の構築」が大きな関心事となっています。本セッションでは、なぜ持続可能な経済が重要であるのか、歴史的背景、現在の課題、根本的な問題、および具体的な解決策について幅広く解説します。
プラチナエッグ株式会社は、これまでに10本以上のブロックチェーンゲームの開発と運用を手掛けており、ゲーム設計や経済設計が最も困難な部分であると考えています。ブロックチェーンゲームが登場して約5年が経過し、どのようなゲームが持続可能で、どのようなゲームが持続できないのかについての議論を展開します。
講演者プロフィール
竹村 也哉
株式会社プラチナエッグ 代表取締役
会社設立前からの経歴を含め、30年弱のゲーム開発経験と, ブロックチェーンゲームに関しては6年の開発経験がある。
株式会社プラチナエッグでは10本以上のブロックチェーンゲームプロジェクトを開発・運営の実績があり、日本国内ではトップレベルにブロックチェーンゲーム開発の経験を持つ。
CEDECでも過去三回(CEDEC2019, CEDEC2021, CEDEC2022) ブロックチェーンゲームに関しての登壇を行っており、ブロックチェーンゲーム開発の知見の公開と普及に努めている
エンジニア、ディレクター、ゲームデザイナー、プロデューサー、プロジェクトマネージャー、BizDev等の職種を行っている。
国内外のブロックチェーンプロジェクトやファウンダーとも提携してプロジェクトを進めている、Web3ゲームの開発と、既存のゲーム開発の両方を理解する数少ない日本人である。
趣味は温泉と自転車と食べ歩き等
《講演者からのメッセージ》
全ての熱血を持つゲームデザイナーたちへ、耳を貸してほしい。君たちの情熱が、今こそ試される時が来ているのだ!
ブロックチェーンゲーム開発の舞台で、真剣に名を刻もうとする君たちに、訴えたいことがある。さまざまな場で言っているが、本当に難しいのは、プログラムやスマートコントラクトなどの技術的側面ではない。それはゲームデザインそのものだと信じている。それも、ゲームと経済の一体化、ゲームサイクルと経済循環を如何にうまく絡めるか、その技巧と洞察こそが問われているのだ。
ソーシャルゲームにおけるガチャ、ブロックチェーンゲームにおけるX2Earn等の形式、これらはある程度確立されたが、ブロックチェーンゲームは未だ過渡期にある。新たなステージ、その結界を君たちはどう切り開くのか?
Web3の世界では、GameFiがマスアダプションに重要だと認識されている。その持続性についても、世界中で熱い議論が交わされている。だが、ただ単に持続可能な経済を作り上げるだけでは、事は済まない。そこには、Web3とゲームの両方を理解して初めて見える課題が潜んでいる。
しかし、その課題を解決できるのは、Web3とゲームの両方を理解している君たちだけなのだ。困難なルートだと知りながらも、情熱と知的好奇心を持って新たなフィールドを開拓する勇者となるか。
Web3ゲームは、日本が今後有利に戦える数少ないフィールドになる可能性がある。全てのゲーム開発者たちが、Web3ゲーム開発への興味を持ち、共に戦ってくれることを、私は心から願っている。君たちの勇気と決意が、新たな世界を創り出す未来へと私たちを導くのだ。