アクションゲームにおけるディープニューラルネットワーク付きステートマシンを用いたキャラクターAI強化学習

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日時:
2023年08月24日(木)10時00分〜11時00分
形式: レギュラーセッション(60分)
受講スキル:
ゲームAIに興味がある方。 ディープラーニングをゲーム開発に導入しようとしている方。 従来のゲームAI手法を新しい手法へと発展させたい方。 ゲームデザインにディープラーニングを取り入れたい方。
受講者が得られるであろう知見:
本セッションを受けられることで、ディープラーニングとステートマシンを融合させた新しい人工知能アルゴリズムの概要と、具体的なアルゴリズムを学ぶことができます。特に、『ディープニューラルネットワーク付きステートマシン』(FSMDNN)は、理解すればすぐにゲーム開発に導入することができます。
セッションの内容

本セッションはこれからのゲームAIの基礎となる技術について、どなたでも分かる形で実際のデモ映像をお見せしつつ解説します。ご提示する手法はシンプルでありながらも、高い有効性を持ち、また開発しやすいというメリットを持ちます。これまでゲームAI技術はステートマシンやビヘイビアツリーのように記号とグラフを組み合わせた手法が主流でしたが、記号主義とコネクショニズムが融合した研究成果である新しいキャラクターAI制作手法『ディープニューラルネットワーク付きステートマシン』(FSMDNN)を解説します。ステートマシンのステートごとに1つのDNNを付与するアーキテクチャであり、DNNをステートの遷移と同時に切り替えながら学習させます。本手法をキャラクターAIの作成に運用し、アクションゲームのキャラクターにバトルの仕方を学習させ有効性と性能を検証したデモをお見せいたします。本セッションで、新しいゲームAIの潮流を感じ取ることができます。


講演資料

  • アクションゲームにおけるディープニューラルネットワーク付きステートマシンを用いたキャラクターAI強化学習.zip

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講演者プロフィール

周 済涛

周 済涛
所属 : 立教大学大学院人工知能科学研究科

立教大学大学院人工知能科学研究科修了。修士ではキャラクターAIに関して強化学習とステートマシンの組み合わせについて研究してました。
発表歴:
日本デジタルゲーム学会 第12回年次大会
2022年度 人工知能学会全国大会(第36回)
第27回ゲームプログラミングワークショップ (GPW-22)

《講演者からのメッセージ》
ゲーム開発の効率化を求めるため、ディープラーニング技術を開発に応用する道を模索している今、少し自分の考えを共有したいです。是非ディープラーニング技術を用いたキャラクターAIの将来を討論していただければ幸いです。

三宅陽一郎

三宅陽一郎
所属 : 立教大学大学院人工知能科学研究科
役職 : 特任教授

立教大学大学院人工知能科学研究科特任教授、東京大学生産技術研究所特任教授・先端科学技術研究センター客員上級研究員、九州大学客員教授。国際ゲーム開発者協会日本ゲームAI専門部会設立(チェア)、日本デジタルゲーム学会理事、人工知能学会編集委員会副委員長・シニア編集委員、情報処理学会ゲーム情報学研究会運営委員。『大規模デジタルゲームにおける人工知能の一般的体系と実装 -FINAL FANTASY XVの実例を基に-』にて2020年度人工知能学会論文賞を受賞。『ゲームAI技術入門』『人工知能のための哲学塾』など著書多数。

《講演者からのメッセージ》
新しいゲームAIの時代がこようとしています。これまでの記号主義型の人工知能にあわせて、新しいディープラーニングニューラルネットワークの流れが重ねることで、まったく新しい局面が来ようとしています。本セッションはその扉を開くセッションです。