様々な業界でグローバル化が謳われる昨今、モバイルゲームも例外ではありません。いわゆる地産地消のように国内で開発し国内で提供する形だけだったのは今は昔、海外の企業が日本市場をターゲットとしてサービスを展開したり、逆に日本企業が海外市場へ繰り出すケースも珍しくなくなってきました。
そのような際に問題となるのが「ローカライズの質」です。日本語と意味合いが一致しているか、ネイティブスピーカーから見て違和感のない表現になっているか、はたまた現地のルールに反していないかなど、担保すべき質は無数に存在します。
そしてその反面、どこまでの質を担保してほしいかを言語化できない場面も多々あります。
我々もそのような状況に何度も直面したことを受け、ローカライズの質をチェックする「翻訳QA」に従事する2社のメンバーで翻訳QAのテストレベルの定義を行い、いくつかのレベル感ごとの翻訳QAの指針を作成しました。
特にこれから翻訳QAを行いたい方に向けた内容となっておりますので、是非ご参考にいただければと思います。
講演者プロフィール
福田 圭佑
2014年に新卒としてグリーに入社。
大学で品質管理を専攻していた背景もあり、入社後は一貫して品質管理に関する業務に従事。
現在は運用の長いモバイルゲームの機能QAや海外展開しているゲームの翻訳QAを担当。
《講演者からのメッセージ》
翻訳QAはまだ方法が明確に確立しておらず、我々も手探りで業務を進めております。
我々の取り組みを共有しつつ、ぜひ意見交換の場にできればと思っていますのでよろしくお願いします。
林 肇賢
ゲーム事業会社を経て2020年に現職であるグリー株式会社に入社。
海外展開を行っているタイトルの翻訳QA業務を担当し、定常的に発生するテスト業務と並行して翻訳QAに関するテストの自動化を推進。
堀越 雄貴
▼略歴
・2016/04~現在まで
・グリー株式会社
・ゲームアプリのテスト実施/設計/管理業務を主に担当
▼過去の講演
・2021/03
・JaSST'21 Tokyo:海外向けゲームアプリの 意識すべきテスト観点
《講演者からのメッセージ》
ゲーム業界に少しでも貢献できますと幸いです。
桂 利光
ゲームテストの業界歴:約15年
テスト実行→テスト設計→プロジェクトのテスト管理者 の流れで下積みを行なってきた。
近年では設備や環境面の整備・運用、テストの計画や事前設計、マネジメント関連の業務を行なっている。
《講演者からのメッセージ》
ゲームの面白さを決める重要な要素がいくつかあると思います。
その中でも「言葉として伝わるか」「間違ったことを言っていないか」などの言葉に関する部分はゲームの魅力を作ることができる要素であり、反面、面白さを下げてしまう要因であると考えております。
翻訳QA(LQA)という領域では、ゲームの中で表現される言葉が適切に扱われることを目的に問題の検知と修正の必要性の提示を実行しております。
このセッションを通じて、少しでも皆様との「認識のギャップ」を埋められたらと思います。