ポリフォニー・デジタルには、様々なバックボーンを持つスタッフが多く所属しています。
今回は背景チームに所属する、測量の専門家と建築業界からの転職者の2人が、グランツーリスモ・シリーズのサーキット制作にどのように関わっているかを紹介します。
前半では実在するサーキット制作を支える測量技術および測量データの応用を、後半では架空のサーキット制作における構造物デザインや外構計画の考え方を、実例を交えてお話しします。
講演者プロフィール
北田 祐平
2016年、株式会社ポリフォニー・デジタル入社。
Geo Survey Engineer として世界各地のサーキット取材活動に携わる。
3次元レーザースキャン計測やドローン測量といった計測計画の立案と実施から、計測データの分析、CGアーティストがデジタルアセット制作に利用する素材の生成業務に従事。
《講演者からのメッセージ》
我々は、レースゲームを開発するにあたり、様々な機材やコンピュータビジョンのテクノロジーを駆使してCGを制作しています。
本発表においては、広域的なエリアにおける地形と構造物の位置関係の再構築や、路面に描かれるタイヤ痕や付着した汚れのテクスチャ再現など、サーキット制作に纏わる測量技術を例に、レースゲーム開発ならではの正確な形状表現や素材表現への取り組みをご紹介したいと思います。
尾崎 太郎
2020年、株式会社ポリフォニー・デジタル入社。
グランツーリスモ7ではツール開発から構造物デザインに至るまで、幅広い業務に従事。
2011年に土木工学科を卒業。
北海道にて建築設計と施工管理に従事した後に渡独。
ドイツでは都市計画や芸術分野のCG制作業務などを経験して帰国、現職に至る。
《講演者からのメッセージ》
架空のサーキットにリアリティを持たせるため行った外観デザインの事例を、背景にある考え方の解説を交えながらご紹介します。考え方はサーキット以外にも適用できる普遍的な内容ですので、ゲーム背景に携わる広範な方に興味を持って聞いていただけると思います。
また、個人的なことですがCEDEC2019へ参加したことがゲーム業界への入り口となりました。この講演が、異業種の人材とゲーム業界を結ぶきっかけの一つになれば幸いです。