『ソード・シールド』までのポケモンモデル制作は、タイトルごとに仕様を定め、それに応じたデータをMaya上で構築していくフロ―になっていました。マテリアルはShaderFXで作成し、ロケータもMaya上ですべて仕込み、タイトルと同じ環境で納品チェックを行う流れです。
しかし、ポケモンモデルの総数は累計1000種を超えており、毎タイトル作り直していくのも限界を迎えつつありました。
『アルセウス』と『スカーレット・バイオレット』、ゲーム性もルックの方向性も異なる2つのタイトルを同時に開発するにあたって、環境・フローの見直しが急務でした。
この状況の解決のため、我々が行った取り組みをご紹介します。
講演者プロフィール
前澤 圭一
●2003年4月、株式会社ナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)に入社。
『アイドルマスター』シリーズにて、リードグラフィックスプログラマ・リードプログラマを歴任。
*CEDEC2010 "次期アイドルマスター グラフィクス&アニメーション プログラミング プレビュー" 講師
*CEDEC AWARDS 2011 ビジュアル・アーツ部門 ノミネート(『Xbox360版「アイドルマスター」シリーズ開発チーム』として)
*CEDEC2016 "『目指せトップアイドル!』 PS4アイドルマスタープラチナスターズで目指したこと" 講師
『大乱闘スマッシュブラザース for WiiU』にて、グラフィックスプログラミングを担当。
●2018年10月 株式会社ゲームフリークに移籍。
研究開発部にて、グラフィックス・アニメーション周辺分野の技術ディレクションを担当。
『ポケモンレジェンズ アルセウス』リードグラフィックスプログラマ。
『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』リードグラフィックスプログラマ。
《講演者からのメッセージ》
IPの成熟やプラットフォームの高機能化に伴って、用意すべきアセットはどんどん増えていきます。
持続的なタイトル開発を行う上で、我々の経験がお役に立てば幸いです。