Ghostwire: TokyoではPS5での3DAudio出力を効果的に得るため、チャンネル/オブジェクト/シーンベースオーディオを組み合わせて制作を進めました。
その制作過程で得られた、各形式を組み合わせて制作するときの注意点および3DAudioを使用していないプロジェクトにも活かせる効果についてご紹介いたします。
特に本作はシーンベース(Ambisonics)形式での実装を行ったプロジェクトであり、従来のチャンネルベース波形実装との違いについて解説いたします。
また、渋谷周辺の人々が消えたあとも賑やかな街並み・生者の気配を感じない不気味な住宅街エリアの静寂、それぞれを表現するために制作したUE4アクターと、それらをプロシージャル配置することにより膨大な作業コストを削減した方法についてもご紹介いたします。
講演者プロフィール
榎本 有佑
本Ghostwire: Tokyoではリードサウンドデザイナーとして制作に携わっていました。
《講演者からのメッセージ》
Ambisonicsは最近よく聞くようになった単語ですが、実際に使用したケースはまだ少ないのではないでしょうか。
本セッションではAmbisonics実装を行った際に発生した色々なことを余すこと無く共有し、みなさまの制作の一助になればと考えております。
牛島 正人
Berklee College of Music Music Synthesis 学科にて音響/音楽理論習得。帰国後サウンドデザイナーとしてキャリアをスタート、WWEシリーズでは約3年間サウンドデザイン/ディレクション/仕様作成/通訳担当。2015年フリーランスサウンドデザイナーとして独立。2021年4月、株式会社ソノロジックデザインとして法人化。ゲーム業界を中心にサウンドデザイン/ディレクション/仕様作成も含めた統合的なサウンド制作業務を提供。2017年3月〜2022年3月、audiokinetic株式会社プロダクトエキスパート担当。
過去CEDEC登壇
CEDEC2020
『ゲームサウンドにAmbisonicsは必要?Ambisonicsから紐解くゲームサウンドの3D Panningの可能性』
CEDEC2018
『ソーシャルゲームでラウドネスコントロールを実現するためのワークフロー構築と考察』
『リニアとノンリニアの融合! VRコンテンツ制作の未来』
CEDEC2017
『サウンドリストはもう不要!? インタラクティブ・サウンドデザインのアウトソーシング事例』
『基礎から応用 3DサウンドAmbisonicでなにができる?』
『神っているダイアログ(ボイス、台詞)ワークフローの決定版!劇的工数削減をモバイル、AAA、VR/ARへ』
《講演者からのメッセージ》
これまでambisonicsに関する講演を何度か行ってきましたが、今回は実際のゲーム開発における活用方法を解説できればと思います。