本セッションでは、ライブ・放送エンタテイメントにおいて、リアルタイムに演出を行うためにゲームエンジンを用いたことの有用性をもとに、ゲーム以外の産業へのゲームエンジンの転用について、みなさまにご興味を持っていただくためのセッションとなります。
はじめに、一般的にライブや放送における映像演出がプリレンダーで制作されることの多いところを、弊社の取り組みとしてリアルタイム映像を用いるようになった経緯をご説明します。
続いて、ライブ・放送現場にゲームエンジンを持ち込むことにより発生した疑問・技術的問題やその解決方法をご紹介します。
具体的な内容として、実際の現場ではゲームエンジンの開発では普段聞き慣れないようなローカルネットワーク周辺の技術知見であったり、ドームクラスのライブはどのような組織体制で運営されているのかなどの解説を予定しております。
まとめとして、ライブ・放送現場の映像演出をリアルタイムで制作することでどのような利点・知見が得られ、どのようなデメリットがあったのかを解説をいたします。
講演者プロフィール
青木 雄斗
1989年生まれ。高校卒業後に個人事業主として Web 開発の受託を始め、システム開発会社や自社アプリを提供するスタートアップなど数社での勤務を経験する。2018年、趣味でブロックチェーンに関する研究開発を行い、MUFG 主催のハッカソン「Fintech Challenge 2018」で大賞を受賞。その後、MUFG 系の金融スタートアップで2年に渡りテックリードを務める。
2021年、活動のフィールドをエンタメ向け技術支援に移し、stu にジョイン。現在はバーチャル関連事業のリードエンジニアを務める。
《講演者からのメッセージ》
私はエンタメ業界には珍しく、Web 出身のシステム・インフラ寄り、かつ必要なことは何でもやるタイプのエンジニアです。昔から「ゲームが作りたい!」という欲求と、「自分のスキルセットだとゲーム業界では通用しなさそう……」という不安を抱えていましたが、実は私のような「バランス型」のエンジニアを必要としている現場は数多くあることを知りました。私と同じように、Web やシステム寄りのキャリアからエンタメを志す方の参考になれば幸いです。
高尾 航大
26歳。在学時にN-DESIGN・チームラボ株式会社のアルバイトとして活動。卒業と同時に独立したのち、2019年にstuに参加。プリレンダー・リアルタイム両軸の経験を活かし、CGの制作ディレクションからプログラム実装、映像制作まで幅広く担当している。主要な担当作品はKAGUYA LUNA LIVE、湊あくあソロライブ。個人ではUnityGraphicsProgrammingの執筆や、Vtuber「エルセとさめのぽき」のプロデュースなどでも活動中。
《講演者からのメッセージ》
ゲーム制作用途以外の面でも活躍しているゲームエンジン。実際の使いかたに触れていただき、どのような使い方が生きたのか、どのような苦労があったのかを私の体験ベースでご共有し、今後の皆様のゲームエンジンの活用方法についての幅を広げる手助けができれば幸いです。