2013年将棋AIが、初めて人間のプロ棋士に勝利して以来、年々、強さを増しており、近い将来、人間が対局して勝つのは不可能になるのではないか、と言われています。
そのような中、2022年5月 第32回世界コンピュータ将棋選手権、2021年11月第2回電竜戦においては、新しいタイプのDeepLearning型AIを搭載した将棋ソフトが優勝しました。
本セッションでは、将棋AIの現在の二大潮流、NNUE型とDeepLearning型を詳細に比較・解説しつつ、クラウドサービス活用の利点や、将棋 AI のさらなる進化の可能性について、お話しさせていただきます。
またセッション後半では、今回、将棋 AI サービスのシステム基盤に実際に採用されたクラウド型GPUサービスについても解説させていただきます。
講演者プロフィール
王 智勇
2003年に来日し、SEとして2年間勤務後東京大学大学院に入学。
卒業後は大手通信会社R&Dセンター、コンサルティングファーム、スタートアップを経て、アリババクラウドに入社。スマホアプリ開発、IoT、ロボティクスの経験があり、現在はクラウドとAIを専門としています。
《講演者からのメッセージ》
本セッションでは、AlibabaCloudによって開発されたカーネル仮想GPU分離に基づくコンテナー共有テクノロジーcGPUサービスとAI モデルのトレーニングと推論タスクの高速化を実現させるAlibaba Cloud AI Acceleration ソリューションについてお話ししたいと思います。
川島 馨
大手SIerでシステムエンジニアを経た後、2019年にHEROZにジョイン。ペンネーム山岡忠夫として将棋AI「dlshogi」を開発。第32回世界コンピュータ将棋選手権優勝。著書「強い将棋ソフトの創りかた」他。
《講演者からのメッセージ》
HEROZは将棋AIで知られた会社ですが、BtoBの領域でもAI技術を活用したサービスの企画・開発・運用を行っています。私からはエンタメ領域でのAIの活用事例を紹介いたします。
大森 悠平
プリンターの組込みシステム開発、セキュリティソフト開発、AIカメラ開発を経て、2021年に HEROZにジョイン。棋神アナリティクスの開発を担当。個人では、2014年ころより将棋AIの開発を開始。第3回将棋電王トーナメント準優勝。HEROZチームの一員として第32回世界コンピュータ将棋選手権優勝。
《講演者からのメッセージ》
HEROZは、2022年7月にプロフェッショナル向け将棋AI解析サービス、棋神アナリティクスをリリースしました。
棋神アナリティクスは、Webブラウザから簡単に将棋AIによる研究ができるサービスです。
本セッションでは、将棋AIの近況などの将棋AIについて簡単にお話をした後で、棋神アナリティクスの特徴やこれからについてお話ししたいと思います。